最新記事
シリーズ日本再発見

コロナ後の日本、ビジネスパーソンのための「新しい生活様式」案内

2020年07月13日(月)16時10分
西田嘉孝

japan20200713newstyle-4.jpg

森ビルが策定した「ヒルズみんなのルール」のポスター

実際に虎ノ門ヒルズ ビジネスタワーを歩いてみると、至るところに「ヒルズみんなのルール」のポスターが貼られていた。

ポスターに書かれているのは、消毒・手洗いやマスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保といった"みんなで守るルール"と、スタッフの検温や適切な換気といったヒルズ側の取り組み。

「新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためには、街を運営・管理する我々だけではなく、オフィスワーカーや居住者、来街者、各店舗・各施設のスタッフの皆さんまで、まさに"街"に関わるすべての方が一体になった取り組みが必要。今回の取り組みを通してさまざまな方たちと協働するなかで、街に参加する人々の絆が、より一層深まっていることを実感しています」と、落合さんは言う。

また、各階に設置された喫煙所では、フットプリントで確保すべきソーシャルディスタンスを視覚的に分かりやすく表現。最大利用人数や利用時間(5分以内)、会話や飲食の禁止といったルールを示す大きなポスターも入り口に貼られている。

中に入ってみると、混雑はしていない。実際にフットプリントの目安に従って立っている喫煙者が多く、それぞれにルールとマナーを守りながら新しい喫煙所を利用していた。

japan20200713newstyle-5.jpg

フットプリントで立つ位置の目安を示した虎ノ門ヒルズ ビジネスタワーの喫煙所

続々と再開する喫煙所でのコロナ対策は?

森ビルでは各施設の喫煙所の閉鎖を6月8日から解除。自治体の屋外喫煙所やその他のオフィスビルの喫煙所も徐々に再開し始めているが、人数制限や時間制限が設けられているケースも多い。たばこを吸うビジネスパーソンにとって、これもまた「新しい生活様式」なのだろう。

「喫煙のあり方をイノベーションする」をコンセプトとし、6月1日に神田店と赤坂店がオープンしたスタイリッシュな喫煙所「THE TOBACCO(ザ・タバコ)」でも、本来22時までの営業時間を当面は20時までに短縮。例えば、神田店なら15人までの利用制限をかけるなど、3密を回避する対応を取っている。

japan20200713newstyle-6.jpg

「THE TOBACCO」神田店。右側が喫煙スペース、左側ではコーヒーやアルコール飲料、たばこや関連グッズを販売している

今年中に計4カ所、2021年にはさらに9カ所のオープンが予定される「THE TOBACCO」はすべて、喫煙所でありながらコーヒースタンドを併設(アルコール飲料も提供されている)。仕事の合間はコーヒー片手に、終業後には軽く飲みながら一服するということも可能だ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米経済「想定より幾分堅調」の公算、雇用は弱含み=F

ワールド

ハマスは武装解除を、さもなくば武力行使も辞さず=ト

ビジネス

情報BOX:パウエルFRB議長の講演要旨

ワールド

米の対中関税11月1日発動、中国の行動次第=UST
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道されない、被害の状況と実態
  • 2
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 3
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 4
    【クイズ】アメリカで最も「死亡者」が多く、「給与…
  • 5
    「中国に待ち伏せされた!」レアアース規制にトラン…
  • 6
    イーロン・マスク、新構想「Macrohard」でマイクロソ…
  • 7
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 8
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 9
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 10
    あなたの言葉遣い、「AI語」になっていませんか?...…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 7
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 8
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 9
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 10
    あなたは何型に当てはまる?「5つの睡眠タイプ」で記…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中