コロナ後の日本、ビジネスパーソンのための「新しい生活様式」案内
実際に虎ノ門ヒルズ ビジネスタワーを歩いてみると、至るところに「ヒルズみんなのルール」のポスターが貼られていた。
ポスターに書かれているのは、消毒・手洗いやマスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保といった"みんなで守るルール"と、スタッフの検温や適切な換気といったヒルズ側の取り組み。
「新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためには、街を運営・管理する我々だけではなく、オフィスワーカーや居住者、来街者、各店舗・各施設のスタッフの皆さんまで、まさに"街"に関わるすべての方が一体になった取り組みが必要。今回の取り組みを通してさまざまな方たちと協働するなかで、街に参加する人々の絆が、より一層深まっていることを実感しています」と、落合さんは言う。
また、各階に設置された喫煙所では、フットプリントで確保すべきソーシャルディスタンスを視覚的に分かりやすく表現。最大利用人数や利用時間(5分以内)、会話や飲食の禁止といったルールを示す大きなポスターも入り口に貼られている。
中に入ってみると、混雑はしていない。実際にフットプリントの目安に従って立っている喫煙者が多く、それぞれにルールとマナーを守りながら新しい喫煙所を利用していた。
続々と再開する喫煙所でのコロナ対策は?
森ビルでは各施設の喫煙所の閉鎖を6月8日から解除。自治体の屋外喫煙所やその他のオフィスビルの喫煙所も徐々に再開し始めているが、人数制限や時間制限が設けられているケースも多い。たばこを吸うビジネスパーソンにとって、これもまた「新しい生活様式」なのだろう。
「喫煙のあり方をイノベーションする」をコンセプトとし、6月1日に神田店と赤坂店がオープンしたスタイリッシュな喫煙所「THE TOBACCO(ザ・タバコ)」でも、本来22時までの営業時間を当面は20時までに短縮。例えば、神田店なら15人までの利用制限をかけるなど、3密を回避する対応を取っている。
今年中に計4カ所、2021年にはさらに9カ所のオープンが予定される「THE TOBACCO」はすべて、喫煙所でありながらコーヒースタンドを併設(アルコール飲料も提供されている)。仕事の合間はコーヒー片手に、終業後には軽く飲みながら一服するということも可能だ。