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コラム
ニューズウィーク日本版編集部 From the Newsroom
「エリザベス女王」の大胆ヌード戦略
アメリカでは先週末から、若者に超人気の『トワイライト』シリーズ3作目が公開され、大変な熱狂ぶり。主演のロバート・パティンソンやクリステン・スチュワートは、ありとあらゆるメディアのエンタメ欄に顔を出している。
しかしこんな超話題作は例外中の例外で、普通の新作映画がメディアの注目を集めるのはひと苦労。公開直前になると、主演スターは分刻みでメディアの取材やPRイベントを渡り歩き、目を引きそうな失言・迷言を振りまき、共演者とのロマンスや不倫を装って(あるいは、ばらされても平気な顔をして)話題づくりに励む。できることなら労せずして作品を最大限に宣伝しつつ、自分のイメージアップにもつなげたいが、そううまくはいかないものだ。
その点、イギリス出身のオスカー女優ヘレン・ミレン(64)はさすがにツボを心得ている。新作『ラブ・ランチ』の全米公開(6月30日より)を前に、ニューヨーク誌の最新号で大胆なトップレス写真を披露し、米英メディアの注目を一気に集めた。ミレンといえば、『クイーン』(06年)でエリザベス2世を演じて米アカデミー賞主演女優賞を獲得したが、あの格調高い女王像からはとても想像できない生々しい。今回の作品では売春宿の妖艶なマダム役に挑戦していることや、夫のテイラー・ハックフォードが監督した作品ということもあって、「ひと肌脱ぐ」気になったのだろう。
実のところ、彼女が「脱いでもすごい」女優だということは、何年も前から一部で話題になっていた。08年の夏にはビーチで披露した赤いビキニ姿に、驚きと賞賛の声が上がった。ミレン本人は今週のあるインタビューで、ヌード=セクシーとは限らないと強調。「セックスとヌードはまったく別物。服を着ている方がヌードよりセクシーな場合だってある」と語っている。
なるほど......。でもそれなら、なぜこのタイミングでヌードになったの?
――編集部・佐伯直美
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