アフガニスタン全土の制圧に向かうタリバン──女子教育は再び規制されるか
2001年以降、アメリカの後ろ盾のもと、アフガニスタン政府は女子教育を含む学校教育を再開した。しかし、米軍撤退と並行してタリバンが勢力を盛り返すにつれ、端についたばかりの女子教育がアフガン全土で再び抑圧されるのではないかという懸念が高まっているのである。
例えば、3年前にタリバンが支配を確立した北西部では、12歳以上の女子学生の通学が規制され、男性教員は罷免された。また、この地域では女子教育に携わる者への脅迫も増えたと報告されている。
アフガニスタン初の女性閣僚でもあるハミディ教育相は、「女性にとっての暗黒時代を再来させてはならない」と強調している。このように、タリバン政権によってあらゆる権利を否定された経験を持つ人々の間で、「彼らは変わっていない」と不安が高まるのは不思議ではない。
タリバンの方針転換とは
ただし、タリバンが再びアフガニスタンを支配した場合、一方通行で「女性にとっての暗黒時代」に逆戻りするとは限らない。
その最大の理由は、たとえその思想性に大きな変化がなかったとしても、タリバンが政治的な理由から、女子教育を緩和する方針をみせているからだ。
例えば、タリバンの支配地域である東部ホウストでは、数年前から学校に男の子だけでなく女の子も通っている。この学校の教師はアメリカメディアの取材に対して、「自分の生徒のうちの幾人かはタリバン兵の息子や娘だが、なんの問題もない」と応じている。
さらにタリバンは昨年12月、国連児童基金(UNICEF)との間で、その支配地域の4000カ所で、読み書きを教える教室を運営することにも合意した。これにより、男女問わず14万人以上の子どもが学校に通えるとみられる。
タリバンの方針転換について、ワトソン研究所のブレスロウスキー博士は「国際的な正当性」と「国内の圧力」を指摘する。
このうち、「国際的な正当性」とは、タリバンが将来的にアフガニスタンを代表する政権を握るという認知を獲得したことを意味する。つまり、ただの力任せで、あるいは1990年代のように人権を制約して、アフガンを支配するわけではない、という国際的アピールだ。
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