安倍元首相の告別式を訪れた市民(7月12日、東京港区の増上寺) Issei Kato-REUTERS
<本当の「民主主義」の危機は、安倍元首相が撃たれる前から始まっていた>
7月8日、安倍晋三元首相が奈良県での選挙遊説中に銃で撃たれ死亡した。事件が起きた当初は政治的事件だと直感的に考えられており、「民主主義を守れ」「言論を暴力で封じるべきではない」といった内容のスローガンが政治的党派を超えて主張されていた。
(ふじさき・まさと) 批評家、非常勤講師 1982年生まれ。東京大学総合文化研究科単位取得退学。専門は思想史。特にカール・シュミットの公法思想を研究。『ユリイカ』、『現代思想』などにも寄稿。訳書にラインハルト・メーリング『カール・シュミット入門 ―― 思想・状況・人物像』(書肆心水、2022年)など。 X ID:@hokusyu1982
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