シェル、第2四半期が前期比減益 市場予想は上回る
英石油大手シェルが1日発表した第2・四半期決算は、純利益に当たる調整後利益が63億ドルとなり、前期比で19%減少した。写真は2022年5月、韓国の大邱市で開かれたイベントで撮影(2024年 ロイター/Florence Tan)
Ron Bousso
[ロンドン 1日 ロイター] - 英石油大手シェルが1日発表した第2・四半期決算は、純利益に当たる調整後利益が63億ドルとなり、前期比で19%減少した。精製マージンが悪化し、石油・ガスのトレーディングも振るわなかった。
ただ、前年同期比では25%近く増加し、アナリスト予想の60億ドルも上回った。コスト削減策が奏功しているとみられる。
同社は今後3カ月間でさらに35億ドルの自社株買いを実施すると発表。前四半期と同様のペースを維持した。配当は1株当たり34セントに据え置いた。
また、2025年までに20億─30億ドルのコストを削減する目標の一環として、24年上期に7億ドルを削減し、22年以降の削減総額が17億ドルに達したと明らかにした。
RBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、ビラジ・ボルカタリア氏は「再び底堅い四半期となり、利益が4四半期連続で市場予想を上回った」と述べた。
前期比での減益は、価格低下と販売量の減少、および主力事業である液化天然ガス(LNG)部門のトレーディングが季節的な需要減退を背景に低調だったことを反映している。LNGの販売量もプラントのメンテナンスのため減少した。
石油精製マージンの低下と石油トレーディングの低迷も業績の重荷となったが、石油・ガス生産およびマーケティング部門の予想以上の利益により相殺された。