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ハリス氏、トランプ氏との違い明確化 経済政策や銃規制巡り

2024年07月26日(金)12時16分

ハリス米副大統領(写真)は25日、アメリカ教員連盟(AFT)の会合で演説し、労働者の権利強化を訴えるとともに、学校での銃乱射事件発生後も銃規制に消極的な共和党への批判を展開した。ペンシルベニア州フィラデルフィアで13日撮影(2024年 ロイター/Kevin Mohatt)

Nandita Bose Trevor Hunnicutt

[ヒューストン 25日 ロイター] - ハリス米副大統領は25日、アメリカ教員連盟(AFT)の会合で演説し、労働者の権利強化を訴えるとともに、学校での銃乱射事件発生後も銃規制に消極的な共和党への批判を展開した。共和党の大統領候補であるトランプ前大統領との相違点の明確化を図り、「未来のために戦う」と訴えた。

「今日、われわれは2つの全く異なる国家ビジョンの選択に直面している。1つは未来に焦点を当て、もう1つは過去に焦点を当てている。そしてわれわれは、未来のために戦っている」と強調した。

経済政策や労働者の権利に焦点を当て、医療費や子育て費用を引き下げる計画をアピール。「(トランプ氏は)すでに誤りが証明されたトリクルダウン(富裕層が豊かになれば低所得層にも効果が波及すること)政策や労働組合の破壊、富裕層への減税などにより、わが国を過去に戻そうとしている」とした。

AFTは今週、ハリス氏への支持を表明した。

ハリス陣営は25日、初の動画広告を公開した。人気歌手ビヨンセの楽曲「フリーダム」を使用し、今回の選挙は個人の自由を守る戦いだと訴えている。

ハリス氏は動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」のアカウントも開設して若者に働きかけ、フォロワー数は数時間で50万人を超えた。

<「ハリス氏はマルクス主義者」とトランプ氏>

トランプ氏は「米国はマルクス主義の大統領を迎える準備はできていない。うそつきのカマラ・ハリスは急進左派のマルクス主義者、いやもっとひどい!」などと投稿し、ハリス氏への批判を続けた。

また、トランプ陣営はバイデン大統領との間で予定されていた9月10日の討論会について、民主党が大統領候補を正式に指名するまで詳細を決定できないとして懐疑的な見方を示した。ハリス氏は同日に討論会に臨む用意があるとしている。

こうした中、民主党政権を中心とする40人以上の司法省元高官が25日、ハリスへの支持を表明した。

ロレッタ・リンチ元司法長官らは書簡で「トランプ前大統領は米国や同盟関係、民主主義の未来に重大なリスクをもたらす。大統領として彼はたびたび法の支配を無視した」と指摘した。ロイターが書簡を確認した。

ロイター
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