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地中海周辺国、移民の密航抑制で合意 中東・アフリカ諸国と

地中海沿岸や中東、アフリカの20以上の国が23日、イタリアのローマで会合を開き、欧州に向かう移民や難民の密航を抑制するために取り組み、移民問題の原因である貧困などにも対策を打つことで合意した。写真はメローニ伊首相。ワルシャワで5日撮影(2023年 ロイター/KACPER PEMPEL)
[ローマ 23日 ロイター] - 地中海沿岸や中東、アフリカの20以上の国が23日、イタリアのローマで会合を開き、欧州に向かう移民や難民の密航を抑制するために取り組み、移民問題の原因である貧困などにも対策を打つことで合意した。
気候変動対策や貧困国支援の目的で再生可能エネルギ―などの分野でも協力を強化する。また、開発プロジェクトに資金を融通することでも一致した。メローニ伊首相はこれを「ローマプロセス」と呼び、数年間続くとの見通しを示した
同氏はアラブ首長国連邦(UAE)による1億ドルの資金提供を歓迎し、次のステップはドナー会議の開催になると述べた。
メローニ氏は、イタリア政府が合法的なルートで移民の受け入れを増やすことに前向きだと述べ、過去の強硬姿勢を和らげた。ただ、不法で危険な地中海の密航を阻止する必要性を訴えた。移民・難民の「密航ネットワークを阻止することが全ての国に共通する目標」とした。
欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は会合で、EUとチュニジアの間で成立した移民に関する合意が「地域の他国とのパートナーシップに対する一つのひな型となり、将来の青写真となることを望む」と述べた。