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イラクがサミット開催へ、サウジ・イランの緊張緩和目指す
8月25日、イラク政府は、サウジアラビアとイランの対立を緩和するため、バグダッドで開くサミットにサウジなどアラブ湾岸諸国とイランを招請した。イラクの国旗を持つ男性、バグダッドで3月撮影(2021年 ロイター/Thaier al-Sudani)
[バグダッド 25日 ロイター] - イラク政府は、サウジアラビアとイランの対立を緩和するため、バグダッドで開くサミットにサウジなどアラブ湾岸諸国とイランを招請した。
サミットでは、イエメン内戦、レバノンの崩壊、域内の水不足の問題なども協議する。当局者によると、サウジとイランはサミットに誰を派遣するか明らかにしていないが、関係改善につながる可能性があるという。
サウジとイランは長年にわたって対立してきたが、サウジでは2019年に石油施設が攻撃を受け、一時、国内の石油生産が半減。サウジはイランが攻撃に関与したと非難したが、イランは関与を否定した。これを機に両国関係は一段と悪化した。
イラク政府は、イランのライシ新大統領の出席に期待を寄せている。サミットは28日に予定されており、イラク政府はサウジやアラブ首長国連邦(UAE)など湾岸諸国の閣僚の出席を見込んでいる。
イラクのカディミ首相に近い当局者は「外相が一堂に会するだけでも、イランとアラブ湾岸諸国の緊張に終止符を打つ画期的な出来事になると考えることが可能だ」と述べた。
イラクは今年、サウジとイランの当局者による私的な会合を主催。カディミ首相に近いある政治家は、イランと湾岸諸国から、直接協議をさらに行う用意があるとの「前向きなシグナル」が出ていると述べた。
これまでに出席を確認した湾岸諸国はクウェートのみで、同国は首相を派遣する。エジプト、ヨルダン、トルコのほか、フランスのマクロン大統領も招請されている。
サウジとイランは緊張を緩和するため、4月に直接協議を開始。サウジはイランに対し「検証可能な行動」を求めるとしている。