米共和党議員、パウエルＦＲＢ議長再任を呼び掛け 大統領に書簡

米上院のスティーブ・デインズ議員（共和党）は１９日、バイデン大統領宛の書簡で、来年２月に任期が切れる連邦準備理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長を再任するよう求めた。パウエル議長。７月撮影（２０２１年　ロイター／Kevin Lamarque）

［１９日　ロイター］ - 米上院のスティーブ・デインズ議員（共和党）は１９日、バイデン大統領宛の書簡で、来年２月に任期が切れる連邦準備理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長を再任するよう求めた。

デインズ議員は「この繊細な時期にＦＲＢ議長を交代させれば、金融システム全体の不確実性が増し、米国の景気回復が損なわれる恐れがある」と指摘。パウエル氏を再任することで「ＦＲＢ議長に対する超党派の支持が引き続き存在し、議長は物価安定と最大雇用の２つの責務の達成に向け必要な対策を取れるという力強いメッセージを家計、企業、消費者に送ることになる」とした。

パウエル氏の再任を正式に呼び掛けた上院銀行委員会のメンバーは、デインズ議員が初めて。ＦＲＢ議長の任命は先ず上院銀行委で採決される。

この件に関してホワイトハウス報道官からコメントは得られていない。

パウエル氏は共和党のトランプ前大統領が任命し、２０１８年にＦＲＢ議長に就任。バイデン大統領の側近によると、バイデン氏は再任についてまだ決定していない。上院銀行委員長を務める民主党のシェロッド・ブラウン議員は、同じく民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員と共にパウエル議長の銀行規制に批判的で、パウエル氏の再任は民主党の方針に左右される公算が大きい。