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ペルー大統領選、カスティジョ氏が僅差でリード 結果確定には時間
南米ペルーの大統領選決選投票は8日も開票作業が続けられ、急進左派のペドロ・カスティジョ氏(51)が僅差ながらも、アルベルト・フジモリ元大統領の長女で中道右派のケイコ・フジモリ氏(46)に対するリードを維持している。カスティジョ氏。7日撮影(2021年 ロイター/Sebastian Castaneda)
[リマ 8日 ロイター] - 南米ペルーの大統領選決選投票は8日も開票作業が続けられ、急進左派のペドロ・カスティジョ氏(51)が僅差ながらも、アルベルト・フジモリ元大統領の長女で中道右派のケイコ・フジモリ氏(46)に対するリードを維持している。
選挙管理委員会によると、開票率97%余りの段階で得票率はカスティジョ氏が50.2%、ケイコ氏が49.8%。
得票数の差が約8万4000票にとどまっているほか、ケイコ氏がカスティジョ氏陣営の「不正」を主張している。ただ、国際的なオブザーバーを含む選挙専門家はロイターに、不正は確認されていないとの見解を示した。
両候補の支持が拮抗している投票所は約1385カ所あり、約30万票に相当するとみられる。これらは選挙管理委が設置する特別委員会が集計することになるが、少なくとも1週間はかかる可能性がある。
ペルー株式市場は、7日にカスティジョ氏勝利の観測から大幅に下落し、8日も不安定な動きとなった。株式市場は0.74%下落する一方、通貨ペルーソルは0.33%上昇した。
ゴールドマン・サックスは、カスティジョ氏が勝利した場合に投資家が注目するのは、選挙による分断を沈静化させる手を打つかどうかや、経済政策の方向性と投資の見通しに関してどのようなメッセージを発するかだと指摘した。
カスティジョ氏は7日、中央銀行の独立性を尊重すると表明したほか、経済政策について過去10年のペルーの急成長をけん引してきた市場経済を尊重するものになると強調。同氏はこれまで、憲法や鉱業法の改正を目指す方針を打ち出し、銅生産会社や国内金融市場に不安が広がっていた。
ロイヤル・ロンドン・アセット・マネジメントのグローバルクレジット部門責任者、アザー・フセイン氏は、カスティジョ氏に対する市場の懸念は過大評価されている可能性があると述べた。