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北京、警戒レベル引き上げ コロナ感染の市外拡大阻止へ追加措置
6月16日、中国北京市は、市内で発生した新型コロナウイルスの感染が他の地域に拡大するのを防ぐため、新たな制限措置を導入した。写真は中国で15日撮影(2020年 ロイター/CHINA DAILY)
[北京 16日 ロイター] - 中国北京市は16日、市内で発生した新型コロナウイルスの感染が他の地域に拡大するのを防ぐため、新たな制限措置を導入した。リスクの高い人の市外への移動を禁止したほか、市外に向かう一部の交通サービスを停止した。
同市はさらに、警戒レベルを3級から2級に引き上げた。
北京市で15日に確認された新規感染者は27人。ここ数日に確認された感染者は計106人となった。感染源は市内の食品卸売市場とみられている。
同市での集団感染を受け、感染第2波が懸念される中、上海市は16日、国内で中高程度の感染リスクがある地域からの訪問者全員に14日間の隔離義務付けを開始した。
上海市は自動車レースF1の今季のレース2つの開催をオファーされているほか、米航空会社が運航を再開する予定で、感染拡大を防ぐことが極めて重要となっている。
北京市当局はこれまでに、24時間の検問所を市内に複数設け、学校を閉鎖したほか、市民に対人距離確保の徹底を呼び掛けるなど、「非常時」の態勢に入っている。
15日遅くには、中程度リスクに指定する地域を22に増やした。中程度リスクの地域は、感染が持ち込まれないよう厳格な措置を取ることが求められる。
また16日朝までに、「胡同」と呼ばれる古い街並みが残る地域など北京の一部ではフェンスが設置され、出入りは数カ所に設けられた24時間体制の検問所のみに制限された。
国営メディアが当局者の話として16日に報じたところによると、感染が確認された人の濃厚接触者などリスクの高い人は全員、市外への移動が禁止された。
このほか、市外に向かうタクシーや配車サービスも停止となった。北京と河北省および山東省を結ぶ長距離バスの一部ルートも停止された。
北京市政府の報道官は16日の記者会見で、北京は感染拡大封じ込めに向け、断固とした厳しい措置を取ると述べた。
北京市のある住民は「北京が武漢のようになるという懸念はない。今回の対策は非常に速やかに導入され、かなり厳しい。市民の予防意識も高い」と話した。
国内の多くの省や都市は、北京からの訪問者に隔離措置を取っている。保健当局が16日明らかにしたところによると、北京から四川省に航空便で移動し、感染が疑われていた人が陽性と確認され、地元当局が濃厚接触者111人を追跡している。
*内容を追加しました。