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WHO、新型コロナ「終息程遠い」 中南米などの感染拡大を懸念
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は27日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は「終息には程遠い」と警鐘を鳴らした。2月撮影(2020年 ロイター/Denis Balibouse)
[ジュネーブ 27日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は27日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は「終息には程遠い」と警鐘を鳴らした。
テドロス氏は「道のりはなお長く、多くの仕事が残されている」と言明。同時に適切な措置によって感染の「第2波」を阻止することは可能と述べた。先進国の一部で新型コロナ感染例や死者数が横ばい、もしくは増加ペースが鈍化する一方で、中南米やアフリカ、東欧、アジアの一部で増加していることは懸念とした。
ロイターの集計によると、世界の新型コロナ感染者数は同日時点で約300万人、死者数は20万5000人を超えた。
テドロス氏はさらに、新型コロナ対応によって、途上国などではポリオやはしか、コレラなど通常の予防接種に影響が出ており、子どもの健康がリスクにさらされているとの懸念を表明。子どもの新型コロナ重症化や死亡リスクは低いとしつつも、「ワクチンで予防可能な他の病気に絡むリスクが高い恐れがある」と述べた。
米国の複数州が経済活動再開に向けてロックダウン(都市封鎖)措置の一部を緩和していることについて、WHO緊急事態プログラム責任者のマイク・ライアン氏は、米国には科学的根拠に基づく「綿密に計画された」連邦計画があるようだとしつつも、時期尚早な制限緩和を巡り改めて警告した。