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韓国総選挙、与党が過半数獲得 コロナ対策を評価
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4月15日、韓国で総選挙(定数300)が行われ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が率いる革新系与党「共に民主党」などが過半数議席を獲得し、圧勝した。ソウル市内の投票所で撮影(2020年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[ソウル 15日 ロイター] - 韓国で15日、総選挙(定数300)が行われ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が率いる革新系与党「共に民主党」などが過半数議席を獲得し、圧勝した。新型コロナウイルス対策が評価された形だ。
選挙管理員会によると、与党陣営が180議席を獲得。保守系の最大野党陣営は103議席だった。投票率は66.2%で1992年以降では最高だった。
文大統領は「有権者が国家の危機を克服しようとするわれわれの懸命な取り組みを力付けてくれた」と表明し、国民の感染防止ガイドライン遵守や高い投票率に謝意を示した。
与党の選挙対策責任者を務めた李洛淵(イ・ナギョン)前首相もテレビ演説で「新型コロナ抑制と経済的影響の最小化に最善を尽くすよう国民から信託を受けた」と述べた。
韓国では2月、中国以外で最初となる新型コロナの感染拡大が発生した。その際は文大統領と与党の支持率は大きく低下したが、新型コロナ対策が奏功し、同氏や政権への支持率も回復した。
与党が議会過半数を占めたことで、文大統領が雇用拡大や最低賃金引き上げ、北朝鮮との関係改善などの主要政策を残る2年の任期で進めやすくなる。
<大邱では敗北>
共に民主党はソウル首都圏で80%以上の議席を獲得した。ただ、富裕層地区とされる江南(カンナム)区は、北朝鮮から亡命した元外交官が野党から出馬、与党の対立候補に20%ポイント近い差をつけて勝利した。
保守系最大野党「未来統合党」は、新型コロナの感染が深刻だった大邱市や慶尚北道もおさえた。
この地域は長らく保守系の牙城で、専門家は、新型コロナへの政権の初動のつまづきが有権者の反感を強めたと指摘した。
新型コロナウイルスへの警戒が続く中で行われた投票では、有権者にマスクの着用や検温などの感染防止策が義務付けられた。
約2800人のコロナウイルス感染者も郵送や特別投票ブースで投票することを認められた。自主隔離状態にある1万3000人以上も、一般の投票時間終了後に票を投じた。
韓国疾病予防管理センターによると、16日に国内で新たに確認された感染者は22人で、累計では1万0613人。1日の感染者は過去1週間約30人で推移しており、大半が海外からの入国者だ。
*内容を追加しました。