ニュース速報

ワールド

英総選挙、保守党は僅差の厳しい戦いに=世論調査

2019年12月11日(水)10時19分

 12月10日、英調査会社フォーカルデータの最新予測によると、英総選挙(下院定数650議席)では与党保守党の獲得議席数は337議席と、前回2017年の選挙から20議席増やし過半数を確保する見込み。マンチェスターで撮影(2019年 ロイター/Toby Melville)

[ロンドン 10日 ロイター] - 10日のタイムズ紙に掲載された調査会社ユーガブの最新予測によると、12日投開票の総選挙(下院定数650議席)で、ジョンソン首相率いる与党保守党は339議席を獲得して過半数を確保するものの、他の政党との差は28議席にとどまる見通し。

ユーガブの11月27日時点の予測では保守党の獲得議席は359議席、他党との差は68議席とされていたが、今回、大幅に縮まった。

ユーガブは予測モデルにおける不確実性は高いため、どの政党も過半数に達しないハングパーラメント(宙づり議会)になる可能性も排除できないとした。

最大野党の労働党は231議席獲得と、前回選挙の262議席を下回る見込みだが、11月時点の予想である211議席は上回った。

ユーガブの分析結果を受けてポンドは急落。この日の序盤取引では対ドルで7カ月ぶりの高値を付けていたが、0.5セント超下げた。

ユーガブは過去1週間に有権者と10万件以上のインタビュー形式による対面調査を実施し、予想をまとめた。

XTBのチーフマーケットアナリスト、デービッド・チータム氏は「この調査の誤差や獲得議席差が明らかに縮小している傾向を踏まえると、12日の選挙結果で確実に言えることは何もない」と分析した。

英調査会社フォーカルデータが先に公表した最新予測によると、保守党の獲得議席数は337議席と、前回2017年の選挙から20議席増やし過半数を確保する見込み。他党との差は24議席と、前月時点で見込まれていた82議席から縮まった。

労働党は235議席と前回から27議席減らすと予想されている。その他、スコットランド民族党は41議席、自由民主党は14議席の見通し。

アナリストの多くは、ハングパーラメントとなればどの政党も欧州連合(EU)離脱を巡る膠着を打開できないため、少なくとも短期的には、英経済にとって最悪のシナリオだと指摘する。

*見出しと内容を更新しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

独ZEW景気期待指数、4月は-14.0 ウクライナ

ビジネス

世界EV販売、3月は29%増 中国と欧州がけん引 

ワールド

中国、対米摩擦下で貿易関係の多角化表明 「壁取り払

ワールド

中国とベトナム、多国間貿易体制への支持を表明 鉱物
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトランプ関税ではなく、習近平の「失策」
  • 3
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができているのは「米国でなく中国」である理由
  • 4
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 5
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
  • 6
    NASAが監視する直径150メートル超えの「潜在的に危険…
  • 7
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    シャーロット王女と「親友」の絶妙な距離感が話題に.…
  • 10
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 1
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 4
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になっ…
  • 7
    投資の神様ウォーレン・バフェットが世界株安に勝っ…
  • 8
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 9
    コメ不足なのに「減反」をやめようとしない理由...政治…
  • 10
    まもなく日本を襲う「身寄りのない高齢者」の爆発的…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中