ニュース速報

ワールド

2017年の難民申請は前年比80%増1万9628人、認定4年ぶり減の20人

2018年02月13日(火)17時40分

 2月13日、法務省は、2017年に日本で難民認定を申請した外国人は1万9628人と前年から約80%増加し、過去最高を更新したことを明らかにした。写真はビザ発給を求めでデモを行う人々。都内で2015年9月撮影(2018年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 13日 ロイター] - 法務省は13日、2017年に日本で難民認定を申請した外国人は1万9628人と前年から約80%増加し、過去最高を更新したことを明らかにした。難民と認定されたのは20人で、前年の28人から減少した。認定数が前年比で減少したのは4年ぶり。

難民申請者の国籍は、多い順にフィリピン4895人、ベトナム3116人、スリランカ2226人など。認定されたのは、エジプト5人、シリア5人、アフガニスタン2人などとなっている。

この他、人道上の配慮を理由に在留を認められた人は45人だった。

NPO法人難民支援協会の石川えり代表理事は、認定者数20人は少なすぎるとし、「難民支援活動の経験から、もっと多くの人が難民と認められなければならないと感じる」と述べた。また、人道配慮の理由から在留が認められた人の数が前年と比べほぼ半減していることも強く懸念されるとしている。

石川氏は「日本政府は、難民認定基準をもっと国際基準に見合ったものにすることが必要」と指摘している。

法務省は1月、難民申請制度について、申請6カ月後から就労を許可するそれまでの運用を廃止すると発表した。就労目的の難民申請が急増していることを受け「濫用・誤用的な申請を抑制する」ことが目的としている。

日本では2010年3月から、難民申請を行った6カ月後から認定手続きが完了するまでの間、就労が認められるようになった。申請数はその後、増加を続けている。

(宮崎亜巳)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

独クリスマス市襲撃、容疑者に反イスラム言動 難民対

ワールド

シリア暫定政府、国防相に元反体制派司令官を任命 外

ワールド

アングル:肥満症治療薬、他の疾患治療の契機に 米で

ビジネス

日鉄、ホワイトハウスが「不当な影響力」と米当局に書
MAGAZINE
特集:アサド政権崩壊
特集:アサド政権崩壊
2024年12月24日号(12/17発売)

アサドの独裁国家があっけなく瓦解。新体制のシリアを世界は楽観視できるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、…
  • 5
    「私が主役!」と、他人を見下すような態度に批判殺…
  • 6
    トランプ、ウクライナ支援継続で「戦況逆転」の可能…
  • 7
    「たったの10分間でもいい」ランニングをムリなく継続…
  • 8
    「スニーカー時代」にハイヒールを擁護するのは「オ…
  • 9
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達し…
  • 10
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──ゼレンスキー
  • 3
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達した...ここまで来るのに40年以上の歳月を要した
  • 4
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 5
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 6
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 7
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 8
    【クイズ】アメリカにとって最大の貿易相手はどこの…
  • 9
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 10
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 4
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 5
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 8
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 9
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 10
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中