ニュース速報

ワールド

英国へのブレグジットの影響、「深刻で予測不能」=上院議員

2017年07月19日(水)10時24分

 7月19日、英上院(貴族院)の欧州連合(EU)委員会は「ブレグジット:デボリューション(権限委譲)」と題するリポートを発表し、EUからの離脱により国内を1つに結び付けていたEU法がなくなるため、英国は今後、国の構成に関する根本的な課題に直面すると警告した。ブリュッセルで17日撮影(2017年 ロイター/Yves Herman)

[ロンドン 19日 ロイター] - 英上院(貴族院)の欧州連合(EU)委員会は19日、「ブレグジット:デボリューション(権限委譲)」と題するリポートを発表し、EUからの離脱により国内を1つに結び付けていたEU法がなくなるため、英国は今後、国の構成に関する根本的な課題に直面すると警告した。

英国では、EU離脱の是非を問う昨年の国民投票以降、連合王国を構成する4地域間の緊張が高まっている。

投票では、イングランドとウェールズが離脱を支持し、スコットランドと北アイルランドは残留を支持した。

その結果、スコットランドでは英国からの独立を問う住民投票を求める動きが再燃し、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの地方政府は、中央政府がブレグジット交渉の準備に地方政府を十分関与させていないと批判している。

上院EU委員会メンバーのマイケル・ジェイ議員は「英国の将来に対するブレグジットの影響は深刻で予測不能だ。現在の内政はかなり悪化している」と指摘した。

リポートは英国政府に対し、党利党略を捨て、異なる地域のニーズに配慮してブレグジットの方針を調整するよう呼び掛けている。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

独ミュンヘンのイスラエル領事館付近で銃撃戦、警察が

ビジネス

セブン&アイ、価格含め買収条件「不十分」 クシュタ

ビジネス

BMW、燃料電池車でトヨタと協業強化 2028年に

ワールド

ウクライナ新外相にシビハ第一外務副大臣を指名、政府
MAGAZINE
特集:日本政治が変わる日
特集:日本政治が変わる日
2024年9月10日号(9/ 3発売)

派閥が「溶解」し、候補者乱立の自民党総裁選。日本政治は大きな転換点を迎えている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン」がロシア陣地を襲う衝撃シーン
  • 2
    エルサレムで発見された2700年前の「守護精霊印章」...その希少性と謎
  • 3
    世界最低レベルの出生率に悩む韓国...フィリピンからの「切り札」導入も露呈した「根深い問題」とは?
  • 4
    「自由に生きたかった」アルミ缶を売り、生計を立て…
  • 5
    無数のハムスターが飛行機内で「大脱走」...ハムパニ…
  • 6
    「私ならその車を売る」「燃やすなら今」修理から戻…
  • 7
    荒川河川敷ホームレスの「アパート」と「別荘」を、…
  • 8
    極右「ドイツのための選択肢」が地方選で「歴史的」…
  • 9
    この「自爆ドローンでロシア軍撃破の瞬間」映像が「…
  • 10
    パリ五輪の開会式めぐる「お門違いの大炎上」は、な…
  • 1
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 2
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 3
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクドナルド「ハッピーセット」おもちゃが再び注目の的に
  • 4
    中国の製造業に「衰退の兆し」日本が辿った道との3つ…
  • 5
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 6
    無数のハムスターが飛行機内で「大脱走」...ハムパニ…
  • 7
    Number_iの3人は「めっちゃバランスがいい」──デビュ…
  • 8
    小池都知事は「震災時の朝鮮人虐殺」を認める「メッ…
  • 9
    大谷翔平と愛犬デコピンのバッテリーに球場は大歓声…
  • 10
    死亡リスクが低下する食事「ペスカタリアン」とは?.…
  • 1
    ウクライナの越境攻撃で大混乱か...クルスク州でロシア軍が誤って「味方に爆撃」した決定的瞬間
  • 2
    寿命が延びる「簡単な秘訣」を研究者が明かす【最新研究】
  • 3
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 4
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すれば…
  • 5
    ハッチから侵入...ウクライナのFPVドローンがロシア…
  • 6
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 7
    日本とは全然違う...フランスで「制服」導入も学生は…
  • 8
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 9
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
  • 10
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中