ニュース速報

ワールド

インタビュー:台湾、米の為替監視対象からの除外に自信=経済部長

2017年04月21日(金)14時28分

 4月21日、台湾の李世光・経済部長はロイターの取材に応じ、台湾の対米貿易黒字は米政府の想定よりもかなり少ないため、話し合いを通じ、米財務省の為替監視対象から台湾が除外される可能性があるとの見方を示した。写真はインタビューに答える同経済部長。台北で19日撮影(2017年 ロイター/Tyrone Siu)

[台北 21日 ロイター] - 台湾の李世光・経済部長はロイターの取材に応じ、台湾の対米貿易黒字は米政府の想定よりもかなり少ないため、話し合いを通じ、米財務省の為替監視対象から台湾が除外される可能性があるとの見方を示した。

李氏は「この問題は、台湾中銀の政策決定会合で何度か話し合われてきた。米国に対しては、貿易収支の計算方法が台湾と米国で異なると説明してきた」と語った。

李氏は台湾中銀の理事会メンバー。

米財務省が先週公表した半期に1度の為替報告書では、昨年10月に続き、台湾、中国、日本、韓国、スイス、ドイツが監視対象に名指しされた。

台湾中銀はトランプ政権に為替操作国と認定されることを恐れ、台湾ドル高の抑制に向けた為替介入を控えている。

李氏によると、台湾経済部の計算では、台湾の2016年の対米貿易黒字は米政府の推定額133億ドルの半分以下。

李氏は、米国は対台湾でのサービス収支の黒字40億ドルと再輸出からの黒字50億ドルを差し引いていないと指摘。「厳密には、台湾の対米貿易黒字はわずか40億ドル程度だ。台湾中銀はこの問題について米国との対話を続けている」と述べた。

李氏は、為替レートについてのコメントは拒否したが、台湾の輸出業者は為替ポジションをヘッジすべきとの考えを示した。

台湾ドルは対米ドルで年初来約6%上昇している。

李氏は、米国との協議が功を奏し、台湾が米国の為替監視対象から外れることに「自信がある」と語った。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

マスク氏のX買収向け融資、銀行団が55億ドル分の債

ビジネス

米AMDのAIチップ売上高さえず、時価総額150億

ワールド

トランプ米大統領のガザ巡る発言、与党議員からも困惑

ビジネス

TikTok親会社、売却交渉急がず 中国政府の承認
MAGAZINE
特集:中国経済ピークアウト
特集:中国経済ピークアウト
2025年2月11日号(2/ 4発売)

AIやEVは輝き、バブル崩壊と需要減が影を落とす。中国「14億経済」の現在地と未来図を読む

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 2
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギー不足を補う「ある食品」で賢い選択を
  • 3
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 4
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    マイクロプラスチックが「脳の血流」を長期間にわた…
  • 7
    「僕は飛行機を遅らせた...」離陸直前に翼の部品が外…
  • 8
    スーパーモデルのジゼル・ブンチェン「マタニティヌ…
  • 9
    【USAID】トランプ=マスクが援助を凍結した国々のリ…
  • 10
    AIやEVが輝く一方で、バブルや不況の影が広がる.....…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」を予防するだけじゃない!?「リンゴ酢」のすごい健康効果
  • 4
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 5
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 6
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 7
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギ…
  • 8
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 9
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 10
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中