午後3時のドルは155円前半へ下落、株安と日銀総裁発言で円高進行
11月21日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の155円前半で取引されている。写真は米ドル紙幣。2022年7月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
Shinji Kitamura
[東京 21日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の155円前半で取引されている。株安で円が底堅い展開となる中、植田和男日銀総裁の発言を受けて、154円半ばまで下げ幅を広げる場面もあった。
この日のドル/円は上値の重い展開となった。注目度の高い米エヌビディアのさえない決算などを受けて、日経平均が400円超の下げとなり、米株先物も下落すると、円が次第に底堅さを増し、ドルは朝方の155円半ばから154円後半までじり安となった。
さらに午後3時過ぎ、植田総裁が講演後の質疑で、次回の政策決定会合まで1カ月あり、それまでに一段の情報が得られるなどと発言したことが伝わると、円が154円半ばまで一段高となった。
市場では、総裁の発言は12月利上げの可能性をにじませたのではないか、との声が聞かれたが「最近の円相場はよく動くので、短期売買を繰り返すヘッジファンド勢のターゲットとなっている」(外銀関係者)ことが、値動きを普段以上に増幅させているとの指摘もあった。
ドルは急激な売買が一巡すると、午後4時前には154円後半で値動きが落ち着いてきた。
円は対ドル以外でも堅調で、ユーロが朝方の163円後半から前半へ、ポンドも196円半ばから195円半ばへ下落した。「ウクライナ情勢を含む地政学リスクにも警戒が必要」(FX会社関係者)という。
前日海外市場では、ウクライナが英国製の長距離ミサイルでロシアを攻撃したことが 伝わった後、円やスイスフランが上昇した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 155.18/155.21 1.0546/1.0547 163.67/163.68
午前9時現在 155.26/155.31 1.0545/1.0547 163.75/163.77
NY午後5時 155.43/155.44 1.0543/1.0545 163.85/163.92