ロシアの8月銀行利益、通貨安で大幅増 企業向け融資は高水準維持
9月23日、ロシア中央銀行は銀行部門月報で、ルーブルの対米ドル・ユーロ相場下落により8月の銀行利益が大幅に増加したと明らかにした。モスクワの同中銀前で2023年8月撮影(2024年 ロイター/Shamil Zhumatov)
[モスクワ 23日 ロイター] - ロシア中央銀行は23日に公表した銀行部門月報で、ルーブルの対米ドル・ユーロ相場下落により8月の銀行利益が大幅に増加したと明らかにした。法人向け融資の伸びも高水準にとどまったという。
8月の銀行利益合計は4350億ルーブル(46億9000万ドル)と、7月の3060億ルーブルから増加した。
1─8月の純利益合計は2兆6000億ルーブルだった。
中銀は8月の利益増加について、ユーロとドルに対するルーブル下落によるロングネットオープンポジションの通貨再評価と関連していると指摘。「銀行は不利な通貨のロングポジションを人民元のショートポジションでヘッジしているため、人民元がドルとユーロに対して上昇したことからも利益を得た」と述べた。
月報によると8月の企業向け融資伸び率は1.9%と高水準にとどまったが、7月の2.3%は下回った。
消費者向け融資の伸びは1.3%と7月の1.4%から鈍化した。