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米政府、既存自動車工場のEV生産転換に120億ドルの助成措置
8月31日、バイデン米政権は、自動車メーカーと部品会社が電気自動車(EV)や最新型の自動車の生産向けに既存工場を改装するために、助成金や貸付金として120億ドルを拠出する。グランホルム・エネルギー長官(写真)が同日明らかにした。3月8日、ヒューストンで撮影(2023年 ロイター/Callaghan O'Hare)
Timothy Gardner
[ワシントン 31日 ロイター] - バイデン米政権は、自動車メーカーと部品会社が電気自動車(EV)や最新型の自動車の生産向けに既存工場を改装するために、助成金や貸付金として120億ドルを拠出する。グランホルム・エネルギー長官が31日明らかにした。
グランホルム氏は「われわれはEVへの移行を推進するが、労働者もそっくりそのまま移行させ、どんな労働者や地域社会も取り残されないようにする道を確保したい」と述べた。
バイデン政権はEV移行を促すために厳しい環境基準を提案。これに対して自動車メーカーと全米自動車労働組合(UAW)の双方から批判が出ている。特にUAWは、急激なEV移行はミシガンやオハイオ、イリノイ、インディアナ各州で何千人もの雇用が危機にさらされると警告してきた。
ただ今回の助成措置で既存工場を迅速にEV生産向けへ転換できれば、そうした風当たりは弱まる可能性もある。
UAWのフェイン委員長はこの発表を歓迎。EV移行には労組との強固なパートナーシップが不可欠で、そこには何世代ものUAWメンバーが勝ち取ってきた高い賃金や安全基準が含まれるのだと経営側にはっきりと示す政策だと評価した。
バイデン大統領は「クリーンエネルギー経済の構築は、米経済を長く支えてきた自動車メーカーと労組加入者にウィンウィンの機会をもたらせるし、もたらすはずだ」とコメントした。