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中国、アントに9.84億ドルの罰金 改革終了 上場計画復活に道も

中国当局はアリババ・グループ傘下の金融会社アント・グループに対し9億8400万ドルの罰金を科すと発表した。昨年9月、上海で撮影(2023年 ロイター/Aly Song)
[香港 7日 ロイター] - 中国当局は7日、中国電子商取引大手アリババ・グループ傘下の金融会社アント・グループに対し71億2000万元(9億8400万ドル)の罰金を科すと発表した。中国国内のインターネット企業に対する罰金としては過去最大級となる。
中国人民銀行(中央銀行)は、アントとその子会社がコーポレートガバナンスや金融消費者保護に関する法律に違反し、銀行や保険機関の事業活動に参加していたと指摘。今後、金融規制当局は「あらゆる種類の金融活動を監督下に置く」とした。
アントは是正に絡む作業を完了したとし、「引き続きさらなるコンプライアンスやコーポレートガバナンスを向上させる」とした。
人民銀行は2020年に370億ドル規模の新規株式公開(IPO)が土壇場で中止された後、アントの改革を推進してきた。
罰金支払いによって、アントの金融持ち株会社免許の取得や上場計画復活に向けた道が開かれる見通しとなったことで、アリババの米上場株は6%上昇した。
当局はまた、平安銀行やPICC中国人民財産保険、インターネットサービス大手、騰訊控股(テンセント・ホールディングス)傘下のオンライン決済サービス「財付通(テンペイ)」などにも罰金を科し、テンペイについては顧客データ管理などで違反があったとして24億元の罰金が科された。