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ベトナム、今夏に電力システム逼迫の恐れ 熱波で電力公社が警告

ベトナムの国営ベトナム電力公社(EVN)は10日、今夏は国内の電力システムが逼迫する恐れがあると警告した。写真は、同国ホアビン水力発電所の水門が開放された様子。2017年10月12日に撮影。(2023年 ロイター/Kham)
[ハノイ 10日 ロイター] - ベトナムの国営ベトナム電力公社(EVN)は10日、今夏は国内の電力システムが逼迫する恐れがあると警告した。一部水力発電所の水位が通常を下回っている中、熱波による電力消費の大幅増が予想されるためという。
7日には北部で気温が過去最高の44度超えを記録。今後3カ月間にピークとなり、電力消費が供給を上回るとEVNはみている。
さらに、今年1─4月の北部ダム取水量が近年の平均に比べ30─40%にとどまっているほか、エルニーニョ現象の再発が予想されるため、年内は低水準で推移するとした。
EVNは声明で「エアコンの温度を26度以上に設定し、大型家電の過度な使用を避けるように」と、企業や家庭に節電を呼びかけた。
政府によると、2020年末時点の発電能力は69.3ギガワットで、このうち水力発電所が3分の1を占めた。
ベトナムは30年までに発電能力を現在の2倍超に拡大するとともに、水力発電比率を石炭火力に次いで2番目にすることを目指している。