ニュース速報

ビジネス

財新の中国サービス部門PMI、11月は52.1に低下 インフレ重し

2021年12月03日(金)11時42分

財新/マークイットが3日発表した11月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は52.1と、前月の53.8から低下した。写真は、2018年10月24日に中国・瀋陽市の倉庫内の様子。(2021年 ロイター/Stringer THIS IMAGE WAS PROVIDED BY A THIRD PARTY)

[北京 3日 ロイター] - 財新/マークイットが3日発表した11月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は52.1と、前月の53.8から低下した。

景況改善・悪化の分岐点となる50は上回ったが、インフレ圧力が高まり、新型コロナウイルスの小規模感染が続く中、拡大のペースが鈍化した。

国家統計局が今週発表したデータも非製造業部門の失速を示していた。

サービス部門はコロナ禍からの回復が製造業より遅れている。アナリストによると、サービス部門は散発的な感染拡大や行動制限の影響を受けやすく、今後の消費回復の見通しに不透明感をもたらしている。

中国は現在、内モンゴル自治区の小規模な感染拡大に対応しており、娯楽・観光業は感染を完全に抑え込む「ゼロコロナ」戦略のあおりを受けている。

財新の11月サービス部門PMIは、投入価格指数が17カ月連続で50を上回り、5月以来の高水準となった。人件費や原材料コストの上昇が影響した。販売価格も上昇したが、伸びは鈍り利幅の縮小を示唆した。

新規事業指数は50を上回ったものの、8月以来の低水準を記録。一方、事業見通しは前月から改善した。

製造業とサービス部門を合わせた11月の総合PMIは51.2で、前月の51.5から低下した。

財新智庫のシニアエコノミスト、王哲氏は「当局者は引き続き中小企業への支援に軸足を置くべきだ。雇用の展望悪化や家計所得の伸び低迷、消費者購買力の弱さといった問題にも目を向ける必要がある」と指摘。

その上で「企業は依然として高いコスト圧力に直面しており、当局者はインフレを真剣に受け止めるべきだ」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米中外相会談、ロシア支援に米懸念表明 マイナス要因

ビジネス

米PCE価格指数、3月前月比+0.3%・前年比+2

ワールド

ベトナム国会議長、「違反行為」で辞任 国家主席解任

ビジネス

ANAHD、今期18%の営業減益予想 売上高は過去
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 8

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中