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再送ドイツ銀、第1四半期は予想上回る利益 投資銀行部門が好調
ドイツ銀行が28日発表した第1・四半期決算は純損益が前年同期から黒字に転じ、市場予想を上回った。写真は、同行のロゴ。2020年8月20日にフランクフルトで撮影。(2021年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
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[フランクフルト 28日 ロイター] - ドイツ銀行が28日発表した第1・四半期決算は純損益が前年同期から黒字に転じ、市場予想を上回った。投資銀行部門が好調で、現在進めている再編や新型コロナウイルスによる影響を相殺した。
2021年の収入見通しについては「ほぼ横ばい」とし、「小幅に減少」としていた従来見通しを修正した。
第1・四半期の株主帰属利益は9億0800万ユーロ(11億ドル)で、アナリスト予想(約6億ユーロ)を上回った。前年同期は4300万ユーロの赤字だった。
債券トレーディング業務や組成、助言サービスの収入が大幅に増加し、四半期としては14年第1・四半期以来の好決算となった。
ゼービング最高経営責任者(CEO)は「22年の目標を達成できるという自信を与える結果だ」と述べた。
決算を好感して、株価は6.6%上昇。
債券・為替・トレーディング収入は34%増の約25億ユーロと2015年以来の大幅増となった。伸び率は米ゴールドマン・サックス(31%増)やJPモルガン(15%増)を上回った。
組成・助言サービスの収入も40%増と2017年以来の大幅な伸びを記録した。
その一方で法人・個人向けサービスなど他の部門は低金利と世界貿易の減速が重しとなった。資産運用部門は23%の増収だった。
ドイツ銀は昨年、小幅ながら6年ぶりに純利益を計上した。投資銀行ブームの持続性には疑問が残るが、アナリストは今年も黒字を予想している。
シティグループのアナリストは「印象的な四半期決算だった」と評したが、投資判断は「売り」とした。その理由として、重要な収益性目標である2022年の有形自己資本利益率8%を達成できないとの見通しを示した。
ドイツ銀行は、2021年のコストを185億ユーロに引き下げることを目指していたが、経営破綻した英金融会社グリーンシル傘下のグリーンシル銀行の破綻を受けたドイツ預金保護制度に関連するコストや銀行課税4億ユーロ前後の追加コストが発生し、目標達成が難しくなる可能性がある。
フォンモルトケ最高財務責任者(CFO)は2021年の利益見通しについて、記者団に「(昨年を)大幅に上回る軌道に乗っている」と述べた。
同行は今年の貸倒引当金を11億ユーロ前後と予想。昨年の18億ユーロを下回るとの見通しを示した。新型コロナ流行の最悪期が過ぎたと予想していることが浮き彫りとなった。