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新型コロナ対応、EU共同債でなくESM活用が適切=独財務相
3月30日、ドイツのショルツ財務相(写真)は29日、新型コロナウイルスの経済的打撃への対応策としては、ユーロ圏の救済基金である欧州安定メカニズム(ESM)与信枠を活用すべきで、ユーロ共同債の発行は適切でないとの考えを再度示した。写真はドイツで25日撮影(2020年 ロイター/MICHELE TANTUSSI)
[ベルリン 29日 ロイター] - ドイツのショルツ財務相は29日、新型コロナウイルスの経済的打撃への対応策としては、ユーロ圏の救済基金である欧州安定メカニズム(ESM)与信枠を活用すべきで、ユーロ共同債の発行は適切でないとの考えを再度示した。
ショルツ氏は「われわれは現在、ESMを始動させる案を議論しており、それにより多額資金の活用が可能になる」と語った。
新型コロナ対策の財源調達を巡っては、イタリアのコンテ首相が「コロナウイルス債」の発行を呼び掛けている。また、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、必要な資金を調達するために1回限りの共同債の発行について真剣に検討するよう要請している。
一方、ドイツやオランダなどは、共同債の発行に難色を示している。
ショルツ氏は「欧州予算や欧州投資銀行からの資金調達に加え、各加盟国が厳しい状況に対処し、追加借り入れが可能になるよう取り組んでいる」述べ、危機を克服した時点で欧州経済を活性化させるための別の措置が必要になるとの見方を示した。
さらに、医療や小売り分野などで働く人々を支援するため、1500ユーロまでの賞与を税優遇措置の対象にする方針を示した。