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中国、外資の投資規制緩和を表明 技術移転の強要もせず
中国商務省の王受文商務次官は29日、外資企業の投資を制限・禁止する分野を示した「外商投資ネガティブリスト」に掲載されていない外国投資に対する制限を撤廃すると発表した。北京で2015年10月撮影(2019年 ロイター/Jason Lee)
[北京 29日 ロイター] - 中国商務省の王受文商務次官は29日、外国企業の参入を規制する分野を定めた「ネガティブリスト」の対象外となっている分野について、全ての外資の投資規制を撤廃する方針を明らかにした。さらに、外国投資家と外国企業に対して「明示的にも暗示的にも」技術移転を強要することはないと表明した。
王次官は北京で行われた記者会見で、中国は外国の銀行、証券会社、ファンドマネジャーの業務に関するすべての制限を撤廃し「金融分野の開放を加速させる」と述べた。
このほか、電気自動車などを含む新エネルギー車(NEV)の製造について、内外の企業に平等な市場アクセスを保証するため政策を微調整していく方針も示した。
こうした数々の新たな措置は、安定的な外国投資を保証し、透明で予測可能な投資環境を整備することを目的としていると述べた。
中国による強制的な技術移転などは、米中貿易戦争の焦点の1つとなっている。米中通商協議について中国外務省の耿爽報道官はこの日、別の記者会見で、両国の交渉官がこのほど電話会談を行ったことを明らかにし、近く再度電話会談を実施すると述べた。ただ具体的な日程については明らかにしなかった。
米中間の貿易促進を目指す非営利団体の米中商務会議は、技術移転の強要と投資規制は同団体に加盟する約200社の多くで懸念事項となっていると説明し、技術移転の強要排除に向けた中国の取り組みを歓迎するとコメントした。
※内容を追加しました。