ニュース速報

ビジネス

日経平均は大幅反落、下げ幅300円超 2万2000円割れで終了

2018年11月05日(月)15時52分

 11月5日、東京株式市場で日経平均は大幅反落し、2万2000円を下回って取引を終えた。前週末の米国株安が重しとなり、下げ幅は300円を超えた。米中通商協議に対する不透明感が意識されたほか、米長期金利の上昇を受けた株式市場への悪影響が警戒された。写真は都内で10月撮影(2018年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

[東京 5日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅反落し、2万2000円を下回って取引を終えた。前週末の米国株安が重しとなり、下げ幅は300円を超えた。米中通商協議に対する不透明感が意識されたほか、米長期金利の上昇を受けた株式市場への悪影響が警戒された。10月の国内ユニクロ既存店売上高が大幅減となったファーストリテイリング<9983.T>の下げも指数を押し下げた。

TOPIXも反落。東証33業種中、値上がりしたのは空運、建設の2業種のみ。石油・石炭やその他製品、卸売が下落率上位に入った。

前週末にトランプ政権幹部が対中貿易交渉を巡る楽観論を打ち消したほか、米雇用統計発表後に米10年債利回りが3.2%台に上昇。相場の先行きが懸念された。日本株は前週末に大幅高となった反動も加わったが、前場後半に中国の習近平・国家主席の発言を手掛かりに、下げ幅を縮小する場面があった。

習国家主席は上海で開催される中国国際輸入博覧会の開幕に当たり、輸入関税の引き下げと市場アクセスの拡大継続を約束。これを受け日経平均は一時的に2万2000円台に乗せたものの、買い戻しは続かなかった。アジア株も安値圏での推移を続けた。

米中間選挙を前に、様子見姿勢も強まった。選挙結果が明らかとなった直後にマーケットが「短期的に波乱となる可能性が警戒され、手控えムードが広がった」(証券ジャパン・調査情報部長の大谷正之氏)という。

個別銘柄ではファーストリテイリング<9983.T>が軟調。1銘柄で日経平均を約106円近く押し下げる要因となった。同社は2日、10月の国内ユニクロ既存店売上高が前年比10%減少したと発表し、嫌気された。気温が高く秋冬の商品需要が弱かったとしている。

半面、サッポロホールディングス<2501.T>が急伸。同社が2日発表した2018年1─9月期連結決算(国際会計基準)は、営業利益が前年同期比29.8%減の68億円だった。ビール類の販売減などが響いたが、「7─9月期だけ切り取れば業績は想定以上」(国内証券)との声もあり、業績改善に期待した買いが入った

東証1部の騰落数は、値上がり656銘柄に対し、値下がりが1372銘柄、変わらずが83銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21898.99 -344.67

寄り付き    22002.47

安値/高値   21865.98─22051.65

TOPIX<.TOPX>

終値       1640.39 -18.37

寄り付き     1644.88

安値/高値    1637.75─1650.91

東証出来高(万株) 148991

東証売買代金(億円) 26280.04

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ファンドマネジャー、記録的なペースで米国株売却=B

ワールド

為替は加藤財務相がベッセント財務長官と協議=赤沢再

ワールド

シンガポール議会解散、5月3日に総選挙

ワールド

米副大統領、対英通商合意「可能性十分」 ゼレンスキ
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトランプ関税ではなく、習近平の「失策」
  • 3
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができているのは「米国でなく中国」である理由
  • 4
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 5
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
  • 6
    NASAが監視する直径150メートル超えの「潜在的に危険…
  • 7
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 8
    シャーロット王女と「親友」の絶妙な距離感が話題に.…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 4
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になっ…
  • 7
    投資の神様ウォーレン・バフェットが世界株安に勝っ…
  • 8
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 9
    コメ不足なのに「減反」をやめようとしない理由...政治…
  • 10
    まもなく日本を襲う「身寄りのない高齢者」の爆発的…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中