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ブレグジットで英欧の友好関係に試練=仏中銀総裁
11月23日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるフランス銀行(中央銀行)のビルロワドガロー総裁(写真)は、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)がEUと英国の友好関係に試練を与えているとの見解を示した。写真はベルリンで昨年9月撮影(2017年 ロイター/Axel Schmidt)
[ロンドン 23日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるフランス銀行(中央銀行)のビルロワドガロー総裁は23日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)がEUと英国の友好関係に試練を与えているとの見解を示した。
また、規制緩和は世界の金融システムを再び危機に追い込むリスクがあるとの考えを明らかにした。
ロンドンで開かれたフランス商工会議所のイベントでの発言。
総裁は、ブレグジット交渉の結果は予想が困難と指摘した上で、確実に互恵的な結果が出せるよう、EUと英国の双方が協力する必要があるとし、「われわれはまさに、国々の友好関係が試される困難な局面を経験している」と述べた。
さらに、欧州の金融システム構造はブレグジットの結果をかてに発展していかなければならないとし、すべての銀行や企業はクリフエッジ(合意なし離脱)によるリスクを回避する準備が必要だと強調した。
総裁はまた、英国が単一市場ルールを受け入れなければ、英国の銀行が欧州で業務を行うためのパスポートは得られないだろうと述べたほか、ユーロの決済業務を行うための「極めてシステミックな」機関をユーロ圏内に設置しなければならないとの見解も示した。
欧州銀行監督機構(EBA)の移転先がパリに決まったことについては「誇りに思い、満足している」と述べ、パリには金融センターとしての「明らかな強み」があると指摘した。
また、講演後の質疑応答で、2019年に退任するドラギECB総裁の後任となることを目指しているかと問われたのに対し、「討議するトピックではない」とかわした。