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ドルほぼ全面安、米利上げペース加速観測後退
3月10日、ドルが主要通貨に対し下落している。写真はドル紙幣。昨年11月撮影(2017年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
[ニューヨーク 10日 ロイター] - 米ニューヨーク午前中盤の外国為替市場で、ドルが主要通貨に対し下落している。朝方発表された2月の米雇用統計で、賃金の伸びが市場予想に届かず、米利上げペースが加速するとの見方が後退した。
雇用統計は、非農業部門雇用者数が23万5000人増と、市場予想の19万人増を上回る一方、時間当たり平均賃金は前月比0.2%増と、予想の0.3%上昇を下回った。
ドルはユーロに対し1.0646ドルと、2月17日以来の安値をつけた。米利上げペースがより緩やかになるとの見方に加え、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が前日、ユーロ圏景気に強気な見方を示したことが背景にある。
対円では一時114.81円まで売られたが、その後は115円台まで戻している。
総じて堅調な雇用統計を受けて、3月利上げはほぼ確実との見方が広がった。CMEグループのフェドウオッチによると、フェデラルファンド(FF)金利先物が織り込む3月利上げの確率は93%と、雇用統計発表前の約90%から上昇した。