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米早期利上げを正当化、経済は力強い=FOMC議事要旨
11月23日、FRBが公表した11月1─2日開催のFOMC議事要旨は、米経済が早期の利上げを正当化するほど力強いとの見解を示した。写真は2015年9月、ワシントンのFRB前で撮影(2016年 ロイター/Kevin Lamarque)
[ワシントン 23日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が公表した11月1─2日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、米経済は早期の利上げを正当化するほど十分に力強いとして、FRB当局者が自信を深めていることが示された。12月利上げ観測を裏付ける内容となった。
議事要旨はFRBが12月に利上げするとする金融市場の共通認識にも沿う内容だった。11月8日の米大統領選の直前に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)で、FRBは政策金利を据え置いた。
投票権を持つFOMCメンバーは、経済が安定的に成長し、労働市場が継続して引き締まるとする見通しを超えて過熱するリスクと、見通しに届かないまま低迷するリスクが均衡していると判断した。
議事要旨によると「ほぼ全員が経済見通しに対する短期的なリスクはおおむね均衝していると引き続き判断した」とされた。
大半の投票権メンバーは「当面は」政策金利を据え置くことを支持。11月2日に公表されたFOMC声明には、そのことが反映された。
11月のFOMCに参加した17人の政策当局者のうち、10人が投票権を持つ。投票権メンバー以外を含めても参加者の大半は、「比較的近い時期に」利上げが「正当化される」 との見方を表明した。
中には、中央銀行としての「信用」をつなぎ留めるためには、12月のFOMCで利上げをすべきだとの主張もあった。
FRBの幹部は既に、トランプ氏の勝利に終わった米大統領選の意味合いは、短期的な政策判断にとってそれほど大きくないと主張し始めている。一方で、トランプ次期米政権の下で連邦政府の財政赤字が拡大するようなことがあれば、想定よりも速いペースで金利を上げることになるかもしれないと警告している。
FRBのイエレン議長は先週の議会証言で、トランプ氏の大統領選勝利は、「比較的近い時期」に利上げするというFRBの計画を変えるものではないとの見方を示した。
*内容を追加して再送します。