ニュース速報

ビジネス

米地銀と月内に業務提携、海外は現地銀行との連携で=東・りそな社長

2016年05月20日(金)03時10分

5月19日、りそなホールディングスの東和浩社長は、月内にも米国地銀と業務提携を結び、現地に進出する日系企業向けサービスを始めると語った。写真は2010年11月都内のりそな支店で撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 20日 ロイター] - りそなホールディングスの東和浩社長は、ロイターとのインタビューで、月内にも米国の地銀、バンク・オブ・ザ・ウエスト(サンフランシスコ)と業務提携を結び、現地に進出する日系企業向けサービスを始めることを明らかにした。りそなは2004年にニューヨークの駐在員事務所を閉鎖しており、米国でのネットワークを12年ぶりに再構築する。

<海外業務は現地銀行との提携で>

東社長は、インタビューで「進出する日系企業の支援が重要。現地銀行が、りそなの顧客の日系企業向けの口座を開いたり、融資をしてもらう」と語った。バンク・オブ・ザ・ウエストに対し、りそなからスタッフを派遣することも検討する。現地の日系企業同士のビジネスマッチングなども進める。

りそなは、アジアで5拠点の海外駐在員事務所を展開。インドネシアに合弁銀行を持つほかは、アジアで15行の現地銀行と提携して、日系企業向けにサービスを行っている。

東社長は「(貸出をする)海外支店を作ると目標を優先させがちで、必ずしも顧客サービスがよくなるわけでない」として、今後も提携銀行を通じて、日系企業の利便性を高めていく方針を示した。

<手数料収入の割合、4割超を意識>

マイナス金利政策の導入などで、貸出金利ざやの縮小が見込まれる中、各銀行は手数料収入の拡大に傾斜している。東社長は「バーゼル規制なども厳しくなっており、バランスシートマネジメントは非常に重要だ。その中で手数料収入の拡大は、非常に大切な要素」と説明。現在、3割弱になっている収益に対する手数料収入比率を、早急に30%以上に引き上げるとともに、将来的には40%を超える水準を目指す方針を示した。

特に事業承継や相続などに関連した信託関連の手数料収入に力を入れるほか、将来的には決済業務も収益源に育てていく方針を示した。

(布施太郎 編集:田巻一彦)

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ヒズボラが停戦合意違反、イスラエルが非難 レバノン

ワールド

豪中銀総裁「当面は利下げできず」 コアインフレ依然

ワールド

米中が囚人交換、相互に3人釈放 米は渡航勧告を緩和

ワールド

台湾軍が防空訓練実施、総統外遊控え 中国は立ち寄り
MAGAZINE
特集:老けない食べ方の科学
特集:老けない食べ方の科学
2024年12月 3日号(11/26発売)

脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす──最新研究に学ぶ「最強の食事法」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式トレーニング「ラッキング」とは何か?
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    「時間制限食(TRE)」で脂肪はラクに落ちる...血糖値改善の可能性も【最新研究】
  • 4
    黒煙が夜空にとめどなく...ロシアのミサイル工場がウ…
  • 5
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 6
    「健康寿命」を2歳伸ばす...日本生命が7万人の全役員…
  • 7
    「健康食材」サーモンがさほど健康的ではない可能性.…
  • 8
    バルト海の海底ケーブル切断は中国船の破壊工作か
  • 9
    谷間が丸出し、下は穿かず? 母になったヘイリー・ビ…
  • 10
    未婚化・少子化の裏で進行する、「持てる者」と「持…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 4
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 5
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 6
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 7
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式ト…
  • 10
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中