ニュース速報

ビジネス

日銀のQQE、デフレマインド転換に大きな効果=麻生財務相

2015年04月03日(金)12時43分

 4月3日、麻生太郎財務相は、閣議後の会見で、日銀の量的・質的金融緩和(QQE)は、デフレマインドを変える点で大きな力を果たしたと評価した。写真は、麻生財務相、2014年10月撮影(2015年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 3日 ロイター] - 麻生太郎財務相は3日、閣議後の会見で、日銀の量的・質的金融緩和(QQE)は、デフレマインドを変える点で大きな力を果たしたと評価した。

2%の物価目標には到達していないが、予想を超える大幅な原油価格の下落が原因で、日銀には目標達成に向けた努力を期待すると述べた。

QQEが導入されて4日で2年を迎える。麻生財務相は量的緩和は「長く続いた日本人全体のデフレマインドを変える点で、大きな力を果たした」と評価した。

一方、日銀が掲げる「2%の物価目標」が実現できていない点については「到達していないのは確かだが、その大きな理由は石油価格にある」と指摘。「原油価格が半分になっている状況が日本経済に与える影響はプラス面が大きい」とし、「日本経済のファンダメンタルズは、間違いなくきちんとした形になってきている」と評価した。

そのうえで、日銀の金融政策スタンスについて「時間をかけて日銀が、いままで通り、2%目標に向かっていろいろ引き続き努力してもらえると期待している」と語った。

中国が主導して設立するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の参加問題に関しては、ガバナンスの確保など問題点の指摘に対して「一度も返事をもらったことがない」とし、「返事がこない間、参加することはない」と従来のスタンスを繰り返した。

4月後半から相次ぐ国際会議で話題になることはあるとしながらも、「その場合のわれわれの主張はいままで通りだ」と語った。

(吉川裕子)

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:インド中間層、インフレで支出切り詰め 経

ビジネス

米国株式市場=続落、FRBのタカ派的発言とトランプ

ワールド

ロシア、濃縮ウランの対米輸出を制限 原発に供給リス

ビジネス

NY外為市場=ドル軟調、米金利見通し見直す動き
MAGAZINE
特集:またトラ
特集:またトラ
2024年11月19日号(11/12発売)

なぜドナルド・トランプは圧勝で再選したのか。世界と経済と戦争をどう変えるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    中国富裕層の日本移住が増える訳......日本の医療制度を利用するため彼らはやって来る
  • 4
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 5
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 6
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 7
    投資家は「東京メトロ」をどう見るべきか...「今さら…
  • 8
    新たな大谷翔平伝説が始まる...「ますますリスペクト…
  • 9
    「ワキ汗」は健康の問題、ひとりで悩まないで──ジェ…
  • 10
    世界の若者を苦しめる「完璧主義後遺症」...オードリ…
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 3
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラッドレー歩兵戦闘車が「戦略的価値を証明」する戦闘シーン
  • 4
    ウクライナ軍ドローン、1000キロ離れたロシア拠点に…
  • 5
    本当に「怠慢」のせい? ヤンキース・コールがベース…
  • 6
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 7
    NewJeansのミン・ヒジン激怒 「似ている」グループは企…
  • 8
    「歌声が聞こえない」...ライブを台無しにする絶叫フ…
  • 9
    海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「空母化」、米…
  • 10
    中国富裕層の日本移住が増える訳......日本の医療制…
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 3
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 4
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 5
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 6
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 7
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 8
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中