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6月利上げで揺るぎない、弱い指標一時的=米地区連銀総裁

2015年03月31日(火)23時24分

 3月31日、米リッチモンド連銀のラッカー総裁は、6月の利上げ開始は揺るぎないとの認識を示した。写真はワシントンで2013年3月撮影(2015年 ロイター/Yuri Gripas)

[リッチモンド(バージニア州) 31日 ロイター] - 米リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は31日、最近の軟調な指標はおそらく天候要因によるもので一時的だとして、連邦準備理事会(FRB)は6月の利上げ開始は揺るぎないとの認識を示した。

金融政策運営に関する「タカ派」として知られる総裁は、これまでも早期の政策引き締めを主張。今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策決定に関する投票権を持つ。

総裁は、個人消費や労働市場、その他の経済状況はここ1年間で著しく改善したと指摘。今後数カ月間で労働市場や賃金はさらに良くなると予測し、今年の国内総生産(GDP)成長率を2.0-2.5%と見通した。ドル高や原油安は一時的な現象であり、インフレ率は目標とする2%に達するだろうとの見通しを示した。

「昨今の状況を踏まえれば政策金利は現状の水準より高くあるべきだ。今後の経済指標が予想から大幅に外れない限り、6月会合での利上げ開始は引き続き揺るぎないだろう」と述べた。

ただ一方で、利上げを開始した後も金融政策は何年にもわたって緩和的であり続けると強調。「フェデラルファンド金利を1段階か2段階引き上げることは、(甘いパンチの入った)ボウルを下げてしまうことを意味しない。おかわりをつぐのを遅らせるようなものだ。われわれはパンチをそそぎ続ける。これまでほど頻繁につがないだけだ」と述べた。

さらに、金利を正常水準とされる3.5-4.0%へと引き上げる過程に、あらかじめ決まったタイムテーブルはないとも述べた。

現在、利上げ開始時期の市場予想は、一番早くて6月とされている。インフレが抑制されていることや、厳冬で経済活動が鈍ったことから、9月の可能性の方が高いとの見方がある。

ロイター
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