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ドル119円半ば、手掛かり欠き方向感出ず
3月25日正午のドル/円は、前日NY市場午後5時時点に比べてドル安/円高の119円半ばだった。写真はスクリーンを見つめるFX会社の従業員、1月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 25日 ロイター] - 正午のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の119円半ばだった。目立った手掛かりがなく、狭いレンジでの小動きとなって方向感が出なかった。
ドル/円は、朝方から119.60─119.83円の狭いレンジでの推移となった。「前日の海外時間にも明確な方向感は出なかった。目先の材料がなく、上も下もやりにくい」(国内金融機関)との声が出ていた。
きょうは五・十日に当たったが、仲値公示にかけてのフローは膨らまなかったもよう。輸入企業の「淡々としたドル買い」(国内金融機関)が見られた一方、「輸出企業は売り焦っておらず、目立った動きはなかったようだ」(同)という。新年度の4月から仕切り直しという投資家も多いといい、目先は方向感が出にくいとの指摘があった。
前日の欧州時間にドルが下押しされた際には119.22円で切り返し、119円台を維持。その後、ニューヨーク時間に反発した局面では119.98円までの上昇にとどまっており、120円台は回復できなかった。
「力強い上昇ではなかった。この辺りでの足踏みが続いて120円に戻せないようなら、もう少し調整があるかもしれない」(別の国内金融機関)との見方も聞かれた。
目先のドル/円は、ユーロの変動になびきやすいとして、ユーロクロスの動きに注意が必要との声もあった。前日は、英2月消費者物価指数(CPI)が1989年以来、初めて伸び率ゼロとなったことを受けてユーロ/ポンドが上昇。ユーロ安の巻き戻しからユーロ/ドルが上昇した一方、ドル/円は下落した。
<ユーロ1.10ドル半ばがレジスタンスに、上抜ければ値幅も意識>
一方、ユーロは、前日の海外時間に強い経済指標の発表を受けて一時1.1029ドルまで上伸した。ただ、目先では「1.10ドル台では売りが出やすい」(国内金融機関)との声も出ていた。米連邦公開市場委員会(FOMC)直後にユーロが反発した際の1.1062ドルには届かず押し戻されており、1.10ドル半ばは、心理的レジスタンスになりつつあるとの指摘も出ていた。
もっとも、ユーロショートが依然、積み上がっているとの見方から「1.10ドル半ばを上抜ければ、上昇の勢いは強まりそうだ」(同)という。米早期利上げ期待が後退する中、ユーロにポジティブな材料が出れば1.13─1.14ドル程度まで上昇する可能性がある、との指摘も聞かれた。
前日にマークイットが発表した3月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値は、総合指数が市場予想の53.6を上回る54.1で、2011年5月以来の高水準だった。
ドル/円
正午現在 119.60/62 1.0934/38 130.78/82
午前9時現在 119.78/80 1.0903/07 130.61/65
NY午後5時 119.75/77 1.0923/25 130.74/78
(為替マーケットチーム)