ニュース速報

ビジネス

ゆうちょ銀の限度額引き上げ、影響極めて大きい=地銀協会長

2015年03月18日(水)16時57分

[東京 18日 ロイター] - 全国地方銀行協会の寺門一義会長(常陽銀行<8333.T>頭取)は18日の定例会見で、ゆうちょ銀行の預け入れ限度額が引き上げられれば「地域金融機関への影響は極めて大きい」と述べた。

自民党は郵政事業に関する特命委員会(委員長・細田博之幹事長代行)を立ち上げ、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の限度額の引き上げに向けて議論を行っている。現在のゆうちょ銀行の預け入れ限度額は1000万円、かんぽ生命の加入限度額は1300万円と定められている。

寺門会長は、ゆうちょ銀の預け入れ限度額が引き上げられれば、地域金融機関の経営に極めて大きな影響が及ぶとしたほか「場合によっては金融市場に混乱が生じる可能性がある」と述べた。

限度額の議論にあたっては、他の民間金融機関への影響を踏まえるとした郵政民営化法や、当面は引き上げないと明記された国会での付帯決議を踏まえるべきだとした。

<預金保険料の大幅引き下げを評価>

一方、寺門会長は預金保険料率の大幅引き下げを高く評価した。「収益環境が非常に厳しいなか、自己資本の充実が図られて、足元喫緊の課題である地方創生の取り組みに一段と拍車がかかる材料になる」と話した。

関係筋によれば、預金保険機構は銀行などの金融機関が破綻時に備えて支払う預金保険料の料率を2015年度から0.042%とする方針で、月末の経営委員会で正式に決める。現行の0.084%から大幅に引き下げられることになる。

(和田崇彦 編集:内田慎一)

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、レアアース「国家に帰属」と条例に明記 供給網

ビジネス

中国6月PMI、製造業は2カ月連続50割れ 非製造

ワールド

イラン大統領選、7月5日に決選投票 改革派と保守強

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、21年12月以来の低水
MAGAZINE
特集:小池百合子の最終章
特集:小池百合子の最終章
2024年7月 2日号(6/25発売)

「大衆の敵」をつくり出し「ワンフレーズ」で局面を変える小池百合子の力の源泉と日和見政治の限界

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「帰ってきた白の王妃」とは?
  • 3
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」...滑空爆弾の「超低空」発射で爆撃成功する映像
  • 4
    キャサリン妃は「ロイヤルウェディング」で何を着た…
  • 5
    大統領選討論会で大惨事を演じたバイデンを、民主党…
  • 6
    エリザベス女王が「誰にも言えなかった」...メーガン…
  • 7
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地.…
  • 8
    ウクライナ軍がロシアのSu-25戦闘機を撃墜...ドネツ…
  • 9
    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…
  • 10
    ガチ中華ってホントに美味しいの? 中国人の私はオス…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地...2枚の衛星画像が示す「シャヘド136」発射拠点の被害規模
  • 3
    ミラノ五輪狙う韓国女子フィギュアのイ・ヘイン、セクハラ疑惑で3年間資格停止に反論「恋人同士だった」
  • 4
    ガチ中華ってホントに美味しいの? 中国人の私はオス…
  • 5
    「大丈夫」...アン王女の容態について、夫ローレンス…
  • 6
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 7
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」.…
  • 8
    キャサリン妃は「ロイヤルウェディング」で何を着た…
  • 9
    衛星画像で発見された米海軍の極秘潜水艇「マンタレ…
  • 10
    貨物コンテナを蜂の巣のように改造した自爆ドローン…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に
  • 3
    ニシキヘビの体内に行方不明の女性...「腹を切開するシーン」が公開される インドネシア
  • 4
    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…
  • 5
    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が…
  • 6
    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車…
  • 7
    新型コロナ変異株「フラート」が感染拡大中...今夏は…
  • 8
    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…
  • 9
    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思ってい…
  • 10
    我先にと逃げ出す兵士たち...ブラッドレー歩兵戦闘車…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中