有識者懇談会の議論見守る＝首相談話めぐる北岡氏発言で官房長官

３月１０日、菅義偉官房長官は午前の記者会見で、戦後７０年の首相談話について検討する２１世紀構想懇談会の北岡伸一座長代理の発言について「懇談会の議論をしっかり見守っていきたい」と語った。写真は２月１日撮影（２０１５年　ロイター/Toru Hanai）

［東京　１０日　ロイター］ - 菅義偉官房長官は１０日午前の記者会見で、戦後７０年の首相談話について検討する２１世紀構想懇談会の北岡伸一座長代理が９日、都内のシンポジウムで「安倍（晋三首相）さんに日本は侵略したといって欲しい」と発言したことについて「報道は承知している。懇談会の議論をしっかり見守っていきたい」と語った。

菅官房長官は「懇談会の委員の方の一つ一つの意見について、政府としてコメントすべきではない」とし、「まず全体としてどういう議論がされるか。そのなかで様々な意見があるだろう」と語った。

そのうえで、「（懇談会は）１回目が終わったばかりだ。有識者の意見を聞いたなかで参考にさせていただきながら、と言っている。いろんな意見をお持ちであり、いろんな議論がされると思う」と述べた。

共同通信などによると、北岡座長代理は９日のシンポジウムで「日本は侵略戦争をして、とてもひどいことをしたのは明らかだ」と指摘。「日本の歴史研究者に聞けば、９９パーセントは（侵略戦争だと）言うと思う」とも述べた。

＊写真を追加して再送します。

(石田仁志)