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信託銀が10カ月連続で日本株買い越し、国内年金の姿勢変化反映か

2015年03月05日(木)19時09分

 3月5日、東証がまとめた2市場投資部門別売買状況によると、信託銀行は2月までに日本株(現物株)を10カ月連続で買い越した。写真は株価ボード、2月撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 5日 ロイター] - 東京証券取引所がまとめた2市場投資部門別売買状況によると、信託銀行は2月までに日本株(現物株)を10カ月連続で買い越した。2月は2809億円の買い越し(前月は5262億円の買い越し)だった。

野村証券によると2001年3月までの13カ月連続買い越し以来の長さ。合計金額は3兆7208億円となった。信託銀行は国内年金の売買を仲介しており、市場では年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など公的年金による日本株買いが継続しているとの見方が出ている。

2月の日経平均<.N225>は1123円(6.3%)上昇し、1万8800円台と約15年ぶりの高値水準を付けたが、信託銀行(国内年金勘定)の買いは継続。これまでの押し目を買うイメージとは異なる動きとなっている。

日興アセットマネジメントのチーフストラテジスト、神山直樹氏は「信託銀行の買い越しとマーケットが上がることとの正相関は過去に見たことがなかったが、今は継続的にそうなっている」と指摘。「日本人が日本株を長期的なスタンスで買わないことに対して外国人の懸念があったが、日本の信託銀行は日本株が下がったから買うのではなく、上がりつつある中でも買っている。このような今までにないトレンドが見えてきたところがポインドだ」と述べている。

(冨沢綾衣)

ロイター
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