ニュース速報

ビジネス

ユーロ圏総合PMI、2月改定値7カ月ぶり高水準 仏が拡大に

2015年03月04日(水)19時42分

 3月4日、マークイットが発表した2月のユーロ圏PMI改定値は、製造業とサービス部門を合わせた総合指数が53.3と7カ月ぶりの高水準となった。写真は買い物バッグを持ち歩く人々、独ベルリンで2014年12月撮影(2015年 ロイター/Hannibal Hanschke)

[4日 ロイター] - マークイットが発表した2月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)改定値は、製造業とサービス部門を合わせた総合指数が53.3と7カ月ぶりの高水準となった。速報値は下回ったが、20カ月連続で景気拡大と悪化の分かれ目となる50を上回った。

速報値は53.5、1月は52.6だった。

サービス部門PMI改定値も53.7と7カ月ぶりの高水準。速報値は53.9、前月は52.7だった。

マークイットによると、今回のPMIからは第1・四半期のユーロ圏成長率は0.3%となる見通し。首席エコノミストのクリス・ウィリアムソン氏は「全ての国で見通しは明るくなった。欧州中央銀行(ECB)による国債買い入れが景気を刺激するとの要因が大きい」と述べた。

サービス部門の生産価格指数は47.9、ほぼ3年にわたり価格を引き下げている状況を示した。今後1年の事業期待指数は64.1となり、2011年5月以来の高水準。

ドイツでは総合指数が22カ月連続して50を上回った。サービス部門の拡大が製造業を上回っており、これまでのPMIからは第1・四半期は底堅い成長が見込まれるという。

フランスの総合指数は52.2と50を上回り、2011年8月以来の高水準となった。サービス部門も新規事業や業況見通しが好調で2011年8月以来の高水準となった。

英国のサービス部門は56.7に低下、予想の57.5も下回ったが、雇用指数は57.3となり統計開始後19年で2番目に高い水準となった。最高は昨年6月だった。

イタリアのサービスPMIは50.0に低下、アナリスト予想平均の51.4も下回った。新規事業指数は49.6と4カ月連続で50を下回ったが、前月の48.8は上回った。

スペインではサービスPMIが56.2と小幅低下。新規事業が引き続き堅調で50を上回った。

売り上げが拡大するとの楽観度は11年ぶり高水準で、雇用創出も2007年11月以来の水準に上昇している。スペインではサービス部門が国内総生産(GDP)の半分を占めており、雇用の回復は景気にも好ましい。

新規受注は7月以来の高水準。原油下落の影響で運輸セクターが最も好調だった。

*情報を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、レアアース「国家に帰属」と条例に明記 供給網

ビジネス

中国6月PMI、製造業は2カ月連続50割れ 非製造

ワールド

イラン大統領選、7月5日に決選投票 改革派と保守強

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、21年12月以来の低水
MAGAZINE
特集:小池百合子の最終章
特集:小池百合子の最終章
2024年7月 2日号(6/25発売)

「大衆の敵」をつくり出し「ワンフレーズ」で局面を変える小池百合子の力の源泉と日和見政治の限界

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「帰ってきた白の王妃」とは?
  • 3
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」...滑空爆弾の「超低空」発射で爆撃成功する映像
  • 4
    キャサリン妃は「ロイヤルウェディング」で何を着た…
  • 5
    大統領選討論会で大惨事を演じたバイデンを、民主党…
  • 6
    エリザベス女王が「誰にも言えなかった」...メーガン…
  • 7
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地.…
  • 8
    ウクライナ軍がロシアのSu-25戦闘機を撃墜...ドネツ…
  • 9
    ガチ中華ってホントに美味しいの? 中国人の私はオス…
  • 10
    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地...2枚の衛星画像が示す「シャヘド136」発射拠点の被害規模
  • 3
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「帰ってきた白の王妃」とは?
  • 4
    ミラノ五輪狙う韓国女子フィギュアのイ・ヘイン、セク…
  • 5
    ガチ中華ってホントに美味しいの? 中国人の私はオス…
  • 6
    「大丈夫」...アン王女の容態について、夫ローレンス…
  • 7
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」.…
  • 8
    キャサリン妃は「ロイヤルウェディング」で何を着た…
  • 9
    衛星画像で発見された米海軍の極秘潜水艇「マンタレ…
  • 10
    貨物コンテナを蜂の巣のように改造した自爆ドローン…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に
  • 3
    ニシキヘビの体内に行方不明の女性...「腹を切開するシーン」が公開される インドネシア
  • 4
    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…
  • 5
    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が…
  • 6
    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車…
  • 7
    新型コロナ変異株「フラート」が感染拡大中...今夏は…
  • 8
    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…
  • 9
    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思ってい…
  • 10
    我先にと逃げ出す兵士たち...ブラッドレー歩兵戦闘車…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中