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日経平均は続落、過熱感から利食い売り優勢

2015年03月04日(水)12時07分

 3月4日、前場の東京株式市場で日経平均は続落。前日の米国株が下落したうえ、短期的な過熱感を背景に主力株を中心に利益確定売りが優勢となった。都内で1月撮影(2015年 ロイター/Issei Kato)

[東京 4日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は続落。前日の米国株が下落したうえ、短期的な過熱感を背景に主力株を中心に利益確定売りが優勢となった。ドル/円がやや弱含んだことも重し。もっとも日本株の需給環境は良好との見方が根強く、売り一巡後はやや下げ渋った。

三菱UFJ<8306.T>や野村<8604.T>が約2週間ぶりの安値を付けるなど、2月に好パフォーマンスだった金融株を中心に利益確定売りが広がった。日経平均先物への断続的な売りが裁定解消売りを誘い、ソフトバンク<9984.T>や東エレク<8035.T>、KDDI<9433.T>など値がさ株も軟調。東証1部の騰落レシオ(25日平均)が前日までの10営業日連続で過熱ゾーンで推移するなどテクニカル面での高値警戒感が強く、「過熱相場の反動」(国内証券)が出たとみられている。

もっとも下値を売り込む向きは乏しく、日経平均は一時228円安となった後に下げ渋った。前日には日銀が352億円のETF(上場投資信託)買い入れを実施しており、下げ局面では公的な買いが支えるとの見方が多い。T&Dアセットマネジメント運用統括部長の山中清氏は「需給環境が良好で、過熱していても大きな押し目を作るとみる投資家は少ない。下がれば買いとのスタンスは維持され、強い上昇トレンドは継続する」とみていた。

個別銘柄では、SUMCO<3436.T>が大幅安。3日に最大600億円の公募増資を実施すると発表し、1株利益の希薄化や需給悪化などが懸念された。調達資金のうち300億円を優先株の取得に、残りを設備投資などに充てる方針。公募増資の時期や方法などは未定という。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が長期会社格付けを「トリプルCプラス」に引き下げたシャープ<6753.T>も続落した。

半面、アダストリアホールディングス<2685.T>が反発。同社は3日、2月期の国内既存店売上高が前年比8.6%増になったと発表した。降雪の影響により客数が伸び悩んだ前年の反動に加え、中旬から寒さが和らいだことで順調なシーズンの立ち上がりになったとしている。

東証1部の騰落数は、値上がり496銘柄に対し、値下がりが1220銘柄、変わらずが144銘柄だった。

日経平均<.N225>

前場終値 18670.03 -145.13

寄り付き 18716.78

安値/高値 18586.84─18717.22

東証出来高(万株) 116427

東証売買代金(億円) 12140.13

(杉山容俊)

ロイター
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