ニュース速報

ビジネス

トヨタ労使交渉、労組の1.3万円賃上げ要求に経営側は難色

2015年02月25日(水)18時12分

 2月25日、トヨタ自動車の上田達郎常務役員は、午前に実施した労使初交渉の中で、経営側が労組に対して賃金制度維持分を加えた1万3300円引き上げ要求にそのまま回答するのは難しいと説明したことを明らかにした。(2015年 ロイター/Mark Blinch)

[豊田市(愛知県) 25日 ロイター] - ヨタ自動車<7203.T>の上田達郎常務役員は25日、午前に行われた労使初交渉の中で、労働組合側の賃金引き上げ要求額は「非常に高額で(応じるのは)難しい」と述べ、「そのまま回答するのは到底不可能と言わざる得ない」と説明したことを明らかにした。

トヨタ労組は経営側に対し、賃金制度維持分の7300円に加え、ベアに相当する賃金改善分6000円(昨年実績2700円)を合わせた月額1万3300円を求めている。トヨタの森川茂樹人事部長によると、この賃上げ要求額は1998年(1万3000円)以来の高水準という。

昨年と同じ月給の6.8カ月分を要求した賞与についても、上田常務役員は「年収推移と関係各社の一体感という観点から、1万3300円という賃金引き上げ要求がある中での賞与6.8カ月は極めて高いものと言わざるを得ない」と指摘。満額回答は「たいへん難しい」との見解を示した。

トヨタ広報によると、労組側の要求に満額回答した場合、賃金、賞与などによる費用増加は約200億円になるという。

トヨタグループ企業の労組からなる全トヨタ労働組合連合会の光田聡志副事務局長は同日、初交渉を終えたトヨタ労組から「(労使の間で)隔たりがあるとの認識があると聞いている」と述べ、まだ初回のため、今後の交渉で「しっかりと要求を訴えていく」とした。

一方、要求に対するトヨタグループ企業の経営側の考え方については、「多くの経営者から、昨年に比べて一定の理解を得られている」との認識を示した。

*内容を追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

PE2社、米業務ソフト企業買収へ協議 評価額80億

ワールド

世界の選挙、自由・公正さ示す指数が過去最大の低下=

ビジネス

中銀デジタル通貨、中国など先駆国で利用拡大=米シン

ワールド

トランプ氏暗殺未遂容疑者、かつての支持後悔も 重罪
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優雅でドラマチックな瞬間に注目
  • 2
    エリザベス女王とフィリップ殿下の銅像が完成...「誰だこれは」「撤去しろ」と批判殺到してしまう
  • 3
    地震の恩恵? 「地震が金塊を作っているかもしれない」との研究が話題に...その仕組みとは?
  • 4
    ウィリアムとヘンリーの間に「信頼はない」...近い将…
  • 5
    バルト三国で、急速に強まるロシアの「侵攻」への警…
  • 6
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 7
    原作の「改変」が見事に成功したドラマ『SHOGUN 将軍…
  • 8
    広報戦略ミス?...霞んでしまったメーガン妃とヘンリ…
  • 9
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座…
  • 10
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 3
    【クイズ】自殺率が最も高い国は?
  • 4
    アメリカの住宅がどんどん小さくなる謎
  • 5
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 6
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優…
  • 7
    ロシア空軍が誇るSu-30M戦闘機、黒海上空でウクライ…
  • 8
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 9
    キャサリン妃、化学療法終了も「まだ完全復帰はない…
  • 10
    33店舗が閉店、100店舗を割るヨーカドーの真相...い…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 3
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すればいいのか?【最新研究】
  • 4
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 5
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 6
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 7
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 8
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
  • 9
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
  • 10
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中