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アングル:米住宅固定投資の改善、市場の全般的な回復示す

2015年02月25日(水)14時59分

 2月24日、米ホームセンター大手ホーム・デポなどの好決算は、労働市場の改善やガソリン価格安を背景に、2015年に米住宅市場の回復が続くことを示している。同社の看板、イリノイ州で昨年5月撮影(2015年 ロイター/Jim Young)

[シカゴ 24日 ロイター] - 米ホームセンター大手ホーム・デポと米高級住宅建設大手トール・ブラザーズの好決算は、労働市場の改善やガソリン価格安を背景に、2015年に米住宅市場の回復が続くことを示している、と業界関係者やアナリストは指摘している。

ホーム・デポが24日発表した第4・四半期(2月1日終了)決算は、住宅リフォームの需要増加が寄与し、売上高が第4・四半期として過去最高の伸びを記録。トール・ブラザーズも通期の住宅引き渡し戸数見通しを引き上げた。

小売り調査会社コンルミノのニール・サウンダース最高経営責任者(CEO)は、ペンキやフローリング、住宅設備の需要に反映されている住宅リフォームの増加について、過去3カ月間にガソリン価格の下落によって多くの世帯で家計が改善したことが一因と指摘する。

新築住宅や住宅リフォームに関する消費支出データには、家計の改善を裏付ける内容が示されているという。

住宅購入やリフォーム、住宅設備の購入などを含む米民間住宅固定投資は2014年第4・四半期に5770億ドルを超え、2007年第4・四半期(6164億ドル)以来の高水準となった。サウンダース氏は、2014年全体の住宅販売が減少したにもかかわらず、こうした好調な内容が示されたと指摘した。

ただ一方で、住宅リフォームの増加は、ガソリン価格のじり高が続いた場合、短命に終わる可能性があるとも警告した。

ガソリン価格は過去28日間にわたって毎日上昇し、平均1ガロン=2.30ドルと、前月の安値2.03ドルを上回っている。

12月の米住宅価格も上昇しており、専門家らは中古住宅の販売や価格が正常に近い水準で推移する一方、住宅建設や新築住宅販売は引き続き弱いと指摘している。

それでもなお、全般的な住宅需要は、労働市場の改善や賃金上昇などに加え、住宅ローンの利用拡大に向けた米政府の対策に支援され、引き続き上向くとみられている。

実際、トール・ブラザーズは住宅価格を引き上げやすい状況にあり、アリゾナ州、コロラド州、ネバダ州、ワシントン州など主要市場で買い手が増えているという。

さらにこうした状況は、一戸建て住宅の月間の元本・金利支払いが可処分所得に占める割合にも表れている。RBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、ロバート・ウェテンホール氏によると、この割合は12月に23%と1990年以降の平均35%を下回った。

同氏は、2015年下期に賃金インフレ率が金利や住宅価格の上昇ペースを上回るとみており、今年は住宅が手に入りやすくなるほか、全般的な住宅需要の見通し改善につながるとしている。

(Nandita Bose記者 翻訳:佐藤久仁子 編集:橋本俊樹) (※ kuniko.sato@thomsonreuters.com; +81-3-6441-1864; ロイターメッセージング:kuniko.sato.reuters.com@reuters.net)

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