コラム

アメリカ外交 ライバル国に甘い「戦略的忍耐」に大転換が、必然の選択だった理由

2021年05月11日(火)19時22分

冷戦期やアメリカ一強時代には、他の国々にとってアメリカのアプローチを受け入れることには明白な経済的利点があった。だが、時代は変わった。現在の中国は世界の半数以上の国々にとって最大の貿易相手国だ。他の国々に対し、アメリカと同じように多くの経済的利点を提供している。しかも拡張主義的な領土と主権に関係する特定の問題を除き、アメリカのようにルールや規範を押し付けようとはしない。

アメリカが外交の柔軟性を高めても、自己主張を強める中国の挑戦を抑制できるかどうかは未知数だ。しかし、それ以外の選択肢は国際問題からの撤退か、米中の意見が異なる分野での直接対決しかない。もしそうなれば、全ての国にとって経済的・政治的悪夢になることはほぼ間違いない。

バイデンの新しい外交アプローチは成功か失敗か。さらには戦争と平和のどちらをもたらすのか。悲劇的で皮肉な話だが、その答えはアメリカよりも中国側の出方によって決まることになりそうだ。

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グレン・カール

GLENN CARLE 元CIA諜報員。約20年間にわたり世界各地での諜報・工作活動に関わり、後に米国家情報会議情報分析次官として米政府のテロ分析責任者を務めた

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