- HOME
- コラム
- サイエンス・ナビゲーター
- 白砂青松の海岸林よりも雑木林が津波に強い? 横国大…
白砂青松の海岸林よりも雑木林が津波に強い? 横国大が東日本大震災前後の航空・衛星写真を分析
分析の結果、津波前の樹木被覆、津波の高さ、敷地の標高は、津波発生後に残っている樹木の有無に影響を与えていませんでした。樹木が残る可能性に最も影響していたのは樹木の種類(植生)で、クロマツ単植林に比べて、広葉樹とクロマツの混交林の方が津波による被害が少なかったことが明らかになりました。
さらに、広葉樹種とクロマツの空間分布が複雑な混交林は、単純な混交林よりも津波による被害が少なかったことが分かりました。つまり、「クロマツ+広葉樹の大きな群生の林」は「クロマツと広葉樹が分離して植えられている林」よりも津波被害が少なく、「クロマツが優勢+広葉樹の小さな群生の林」と比べても有意差が見られました。
調査から得られた知見は、海岸林をクロマツ単植から混交林に移行することにより津波をより食い止めることができ、居住地域での被害が軽減される可能性を示唆しています。研究チームは、「樹木の種類によって根の形態や成長パターンが異なるため、混交林はより複雑な空間構造を持つためではないか」と考察しています。
近年、海岸林は、防災だけでなく海岸地域の生物多様性の保全や二酸化炭素の固定機能などの面にも注目が集まっています。クロマツ林から混交林への移行は、キノコなどの菌類や動物の多様性にも貢献するでしょう。環境への意識が高まった21世紀に植栽された海岸林は、数百年後に白砂青松に代わる新たな景観を生むかもしれませんね。

アマゾンに飛びます
2025年2月25日号(2月18日発売)は「ウクライナが停戦する日」特集。プーチンとゼレンスキーがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争は本当に終わるのか
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
-
「セールス」外資ならではの働きやすさ/ホテル業界向けの業務管理システム提供/リモート可/2018年日本支社設立/32カ国・地域に7 000名以上のグローバルカンパニー
Shiji Japan株式会社
- 東京都
- 年収700万円~1,100万円
- 正社員
-
貿易事務/流通関連 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
一般事務/メーカー 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
外資系顧客向けシステムエンジニア/システムインテグレータ・ソフトハウス
株式会社リファルケ
- 東京都
- 年収450万円~1,260万円
- 正社員