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サイボーグ・ゴキブリが災害救助の救世主になる?
現段階では、サイボーグ・ゴキブリで成功した遠隔操作は左右に動かすのみです。制御が効かなくなって逃げ出したら、災害救助活動中に天敵の蜘蛛やヤモリなどに食べられてしまったら、冬になって活動が鈍ったらどうするかなど、克服すべき課題は数多くあります。けれど、研究チームは、今後はカブトムシなどの他の昆虫にも応用できないかと検討しているそうです。
なぜロボットではダメ?
サイボーグ昆虫の研究は2000年代以降に活発になったテーマで、今や世界中で研究されています。主に①災害対応、②環境やセキュリティ目的の監視、③犯罪者の追尾などの目的が掲げられています。
ロボットのほうが効率よく開発できそうなのに、なぜわざわざ昆虫と機械の融合を試みるのでしょうか。それは、サイボーグ昆虫は、すべてが機械でできているロボットよりも圧倒的に燃費がよく、長時間の活動ができるからです。
日本における災害対応ロボットの開発は、阪神淡路大震災で通路の確保の難しさや二次災害のおそれから、人が踏み込めずに探索できない場所が多かったことの反省から進展しました。東日本大震災で事故が発生した福島第一原発の建屋には、遠隔操作できるロボット「Quince」が派遣され、情報収集に活躍しました。
けれど、Quinceの大きさは全長665ミリ×全幅480ミリ×高さ225ミリで重さも約30キロあります。大型犬くらいのサイズがあるため、地震や土砂崩れ災害で瓦礫の隙間を探査することは困難です。小型の災害対応ロボットも開発されていますが、搭載される小型電池では活動時間が数分間になってしまうことも少なくありません。
その点、生きている昆虫を使えば人が入れない狭い場所にも行け、危険や障害物はプログラムしなくても自力で回避してくれます。遠隔操作やデータ通信のための動力を搭載する必要はありますが、昆虫本体は飲まず食わずでも数日間生きられるものもいます。
今回の理研チームの研究に参加するシンガポール南洋理工大の佐藤裕崇准教授は、サイボーグ昆虫の研究に十数年前から取り組んでいます。米カリフォルニア大バークリー校時代の09年には、体長約6センチの「オオツノカナブン」に電極を付けて遠隔操作で意図する方向に飛ばすことに成功しました。
同じ頃、米ミシガン大やコーネル大ではサイボーグ蛾による飛行実験を実施。一方、マサチューセッツ工科大は「電力ではなく、昆虫の生体エネルギー(化学エネルギー)を使って動く超小型ラジコン」の開発を進めます。
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