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慣れない雪道、どう歩く? 3ステップで防ぐ転倒事故
3.滑りやすい場所を知っておく
路面が滑るのは、雪そのものよりも、押し固められて氷になったり、溶けて水になったりすることが原因になります。バス乗り場や横断歩道の周辺、駐車場の出入口は、人や車が雪を踏み固めたり、車の排熱で雪が溶けたりする危険な場所です。また、雪道から暖房の効いたタイル張りの床の建物や電車に入る時は、靴の裏についた雪をしっかり落としておかないと、溶けた水で滑ってしまう可能性があります。
4.正しい転び方を知っておく
雪道では、後ろに滑って頭を打たないようにすることが何よりも重要です。また、無理な姿勢で転ぶと、骨折したり腰を捻ったりする恐れがあります。転びそうになったら、我慢し過ぎずに、両手を曲げて手のひらを地面についてお尻で着地するようにすると、転んだ時の衝撃を和らげることができます。
5.外出時は、両手を自由にする
荷物はリュックか肩掛けカバンに入れて、左右均等に荷重がかかるようにします。雪や雨がまだ降っていても、雪が路面に残っているうちはできるかぎり傘を使わないようにしましょう。
次に、雪道を歩く時の姿勢を確認しましょう。
【雪道への心構え2・基本姿勢編】
1.視線は、つま先より少し先に置く
自分が次に踏み出す場所の路面の状況をしっかりと見て、凍っている場所、一部だけが濡れている場所などを避けます。
2.膝を軽く曲げて、重心を前方かつ下方に置く
滑った時に足のかかと側に体重が乗ると、後ろに転びやすくなります。歩きにくくない程度に膝を曲げて、少し前かがみになって歩けば、重心は前方かつ下方に置かれるので、転んでも後ろに倒れるリスクが少なくなります。重心が下にあると、滑った時に姿勢を建て直したり、足を踏み直したりしやすくなります。
3.足の裏全体を地面に付ける
姿勢が安定するように、足の裏の地面についている部分(接地面)を広くすることが重要です。前出の1と2のコツを実行すると、重心はやや前にありますから、足の裏も指の付け根あたりに体重がかかっているイメージをします。
それでは、いよいよ雪道を歩きましょう。
【雪道への心構え3・歩行編】
1.体幹から足を離さずに、歩幅を小さくする
体幹から遠いところには、足を置かないようにします。歩幅を大きくすると、重心の移動が大きくなって転倒しやすくなるので、歩幅をできるだけ小さくします。すり足だと、靴の底に雪や削れた氷が挟まって、グリップが効きにくくなる場合もあります。足は、地面からわずかに浮かせましょう。
ガニ股になっていると、滑った時に身体の外方向に足が滑ります。両足は肩幅より狭くして、平行かやや内股で歩きます。
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