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魅惑の摩天楼、香港フォト通信

マリエ|香港

トイレに竹を飾ると子どもの学力が落ちる!? 香港の風水

(筆者撮影)

香港人と密接につながっているもの、それは風水である。

香港は街全体が風水で構成されてると言っても過言ではない。

香港は風水を非常に重視する。
ありとあらゆるところで風水の要素を見ることができ、
節目の決断を風水に仰ぐ大企業も多い。

私自身、インターナショナルスクールに子どもを通わせていたので
ローカルチャイニーズ(香港人)の生徒・家族と接触も生まれ
風水が絡んだ香港人の生活を見る機会も出来き、
へえ~と思うことが多々あった。

今回は面白いねと思った風水関連のお話を書いてみようと思う。

トイレに竹を飾ると子どもの学力が落ちる

日本はトイレは個別に仕切られていることが多い。
香港の住宅ではバストイレが一緒がほとんである。
だからちょっとばかしスペースがあるので
我が家ではタオルや化粧品やこまごまとしたものを入れるチェストを置いてその上に植物を飾っていた。

ある時おめでたいとされるミニ竹をトイレに飾っていた。

数年前、香港人のママ友5人が遊びに来た時に
トイレから出てきたあるママさんが「ちょっと、ちょっと」と言う。

「日本人だからね、関係ないと言えばそうなんだけど、でも一応言っとくわ。香港じゃトイレに竹を飾るのは絶対に駄目」

竹はすくすくと上へ上へと伸び成長を表す。その竹をトイレに置くと子どもの学力が落ち、進学や受験にも影響するというもの。

他の香港人のママさんたちも「やめとけ」「やめとけ」と口をそろえて言う。

この時って娘がまだ中学生のころで今後高校に進んでIB(インターナショナルバカロレア)がはじまり
その結果によって大学の進路も決まるので、即座にトイレから竹を居間に移した。

「子どもの大学受験が射程距離に入っているんだから」
「子育てで子供の将来を左右する最重要時期に差し掛かってのよ」って言われたら......
親としては痛いところ突かれれば、やっぱり竹をトイレからどかしますよね?

遊びに来た香港人ママさん5人は全員外国パスポート保持者であり、
2人はアメリカ国籍、2人はイギリス、あと1人はカナダ国籍である。
カトリックのクリスチャンでもあり非常に西洋ナイズされた香港人だ。

私がふ~むと思ったのはかなり西洋ナイズされた彼女たちでも
中国古来から語り継がれてきた「気」の流れを重視する風水を相当気にするんだね~という事だった。

憧れのレトロクラシックなペニンシュラホテルに見る風水

龍(ドラゴン)と言うのは香港では非常に縁起が良いものとされている。
龍脈という大きな気のうねりが重要で、その龍脈の気の流れを絶対に塞いではならない。

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(画像出典:Pixabay)

写真上↑はレパルスベイという海水浴場で人気のある場所にあるマンション。
レパルスベイはハリウッド映画『慕情』の舞台となった場所。
これは有名な風水のマンションだから見たことある人も多いと思う。

真ん中がぶち抜かれているのは風水の側面から。
龍が山から下りてきて海の水を飲むのにこのぶち抜かれた四角の空間を通る為。
香港には壁をぶち抜いてあるビルやマンションを多く見ることができる。
見かけたら龍脈だ!と思ってね。

hkfeng03.jpg

(筆者撮影)

チムサーチョイにある香港を代表する憧れのホテルと言えばペニンシュラホテル。
正面玄関に噴水がある。これは美観の為の噴水ではなく、龍が水を飲みに来るので風水の観点から設置されている。
ということでペニンシュラホテルは龍脈と言う大きな気が流れている。
旅行者の方はペニンシュラに用が無くても幸運アップのために気をもらいに行かれてみてはいかが?

香港で縁起の良い龍(ドラゴン)、西洋では縁起の悪い龍(ドラゴン)

hkfeng04.jpg

(画像出典:Pixabay)

冒頭で香港では龍は非常におめでたいシンボルであると書いた。

キリスト教では龍(ドラゴン)は悪魔の象徴とされていて縁起が悪い。まったくの真逆である。

香港政府の2022年の統計によると、香港のクリスチャンは85万6000人、
カトリックが37万9000人、プロテスタントが48万人、
人口の約11パーセントはキリスト教信者という事になる。

クリスチャンのママさんたちが、龍年はめでたい、龍年に子供を授かりたいと強く願う場面を多々見聞きする。

香港で一番の富豪、李嘉誠(リー・カーシン)もカソリックの信者である。
しかしながら数多く所有するビルの設計は気の集まる龍脈を第一にした風水の設計にこだわる。

こういう所が香港らしくて面白い。

 

Profile

著者プロフィール
マリエ

香港在住の雑貨が大好きなフォトグラファー。大学卒業後、自動車会社、政府機関、外資企業にて広報担当。夫の転勤で香港に移住後、カメラに興味を持ち、日本人、外国人フォトグラファーに師事。現在、雑貨を可愛く撮るカメラ教室「Zakka Styling」を主宰。同時に家族写真、ロケーションフォトの依頼もこなす日々。インスタグラムはこちら

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