NYで生きる!ワーキングマザーの視点
獺祭ブルーのNY酒蔵ツアーは美味なお酒とお料理を堪能できる
日本の高級日本酒ブランド「獺祭(Dassai)」がニューヨーク州ハイドパークに最先端の酒蔵とテイスティングルームをオープンしていると聞いたので、ツアーに参加することにした。この新しい酒蔵では、米国向けの新ブランド「Dassai Blue」が立ち上げられ、アメリカの米を使った特別な日本酒が楽しめるスポットだ。
「Dassai Blue」は、アメリカ市場に向けて特別に開発されたブランドで、地元アメリカのアーカンソー州で栽培された米を使った新しい日本酒の可能性を探求するプロジェクトなのだとか。今のところは日本から輸入された米(山田錦)を使っているが、今後、アメリカの米を使用して同じクオリティの日本酒を作り上げることを目指している。
この新しい酒蔵では、日本酒造りのプロセスを学ぶツアーが用意されている。酒米の精米から発酵、絞りまでの工程を、アメリカ人のツアーガイドの女性がそれぞれの工程と、瓶詰めに至るまで解説してくれて、質問にも答えてくれた。
最新のテクノロジーと伝統の技術が融合した設備を見学することができる。特に、獺祭が誇る高精白米をどのようにして作り上げるか、そのこだわりを目の当たりにできるのは貴重な体験だ。途中に飲ませてくれる「にごり酒」が美味しくて、小さなカップに2杯もいただいてしまった。
ガイドさんに、にごり酒のアルコール度数について質問すると、「16%で、にごり酒が一番アルコール度数が高いのだ。」と教えてくれた。
ツアーの後には、お待ちかねのテイスティングタイム。ここでは、精米歩合による味わいの違いで生まれる風味の違いを飲み比べることができ、日本酒の奥深さを体感できる。好みによるだろうが、私はやはり「にごり酒」が気に入った。
テイスティングルームは、和を基調とした明るくモダンなデザインで、友人や家族とゆったりとした時間を過ごしながら、獺祭を味わいを楽しむことができる。テーブルも広々していて、スタッフも親切、そしてグラスにもこだわりが。獺祭という文字が彫られているのも美しい。
「ワイングラスで日本酒を飲むのも悪くないね。」と同行していた友人が、言っていた。
この酒蔵のもう一つの楽しみは、近くにある料理大学「The Culinary Institute of America(CIA)」と提携して提供される食事だ。CIAは世界的に有名な料理学校であり、その学生やシェフが手掛ける料理を獺祭の日本酒と一緒に味わうことができる。
お酒をプレスする機械。ほとんどの機械が日本から輸入されているのだが、ボトルに入れる機械だけはイタリア製だとか。
寿司職人もいるので、寿司を選んだ人はできたての寿司を食べれるのも魅力。私は鴨を選んだが、とても美味しかったので、お酒が進んだ。ワイングラスに、かなりたくさんの量を注いでくれるので、飲みきれない客もいた。カウンターにスルメなどのおつまみも用意してあるので、おつまみを買い足し、もちろん全て飲み干した。
試飲の後に購入もできるので、お気に入りだった「にごり酒」を購入した。
獺祭のニューヨーク酒蔵は、単なる日本酒の生産地ではなく、訪れる人々に日本酒文化を楽しんでもらうための体験型施設のようだ。見学ツアーやテイスティング、料理とのペアリングなど、ここでしか味わえない特別な空間だ。すでに日本へDassai Blueが逆輸入されているようだ。
日本の伝統が融合したこの場所は、地元の人々や観光客にとっても新たな観光スポットとして注目され、日本酒ファンにとってはもちろん、初めて日本酒を飲む人にも魅力的な体験を提供している。
この場所は、アメリカにおける日本酒の未来を感じることができる、新しいランドマークとして、これからますます人気を集めることだろう。
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Dassai Blueオフィシャルサイト
著者プロフィール
- ベイリー弘恵
NY移住後にITの仕事につきアメリカ永住権を取得。趣味として始めたホームページ「ハーレム日記」が人気となり出版、ITサポートの仕事を続けながら、ライターとして日本の雑誌や新聞、ウェブほか、メディアにも投稿。NY1page.com LLC代表としてNYで活躍する日本人アーティストをサポートするためのサイトを運営している。
NY在住の日本人エンターテイナーを応援するサイト:NY1page.com