国家安全保障か人権か、「弾劾する」と脅されてもトランプに屈しない熱血判事
Judge Gives New Directive After Trump Admin Uses 'State Secrets Privilege'

「弾劾」の脅しにも屈しないボーズバーグ判事 Forbes Breaking News/YouTube
<ベネズエラのギャングメンバーとしてエルサルバドルに強制移送された移民200人は適正な法的保護を受けず、不当に排除された可能性があるとする判事に対し、トランプは行政に介入するなと威嚇。法の支配を脅かしている>
ドナルド・トランプ米政権は、エルサルバドルに強制移送したベネズエラ出身移民に関する追加情報の提出を求めた裁判所に対し、国家機密特権を盾に提出を拒否した。これに対し、バラク・オバマ元大統領が指名した米首都ワシントン連邦地裁のジェームズ・ボーズバーグ判事は3月25日、強制移送された移民たちの弁護団に対して、この主張に異議があれば3月31日までに提出するよう命じた。
弁護団は3月15日、強制移送便に乗っていたとされる人々やその親族、または彼らの代理人から得た複数の宣誓供述書を提出している。
ボーズバーグ判事とトランプ政権は、ベネズエラのギャング「トレン・デ・アラグア(TdA)」のメンバーとされる移民200人超を、トランプが戦時中の「敵性外国人法」を根拠に国外追放にした件で対立している。判事は、適正な手続きがとられていないとして移送を一時的に差し止める命令を出したが、その頃には既に2機の飛行機がエルサルバドルに向けて飛び立っていた。
TdAのメンバーとされる200人超は、警備の厳重なエルサルバドルの刑務所に移送された。