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新型コロナ感染SOSを発した空母艦長を解任──生命より規則を優先する米軍

2020年4月6日(月)18時10分
ウィリアム・アーキン(ジャーナリスト、元陸軍情報分析官)

セオドア・ルーズベルトの乗組員たちにとって、そして偉大なリーダーを渇望する一般市民にとっても、クロージャーの解任劇は政治的な報復と感じられることだろう。事実、そうした側面があることは否定できない。

しかし、真の問題は、それとは別の所にある。この一件をめぐり問題にすべきなのは、米軍の秘密主義だ。

もし米軍がセオドア・ルーズベルトの艦内の新型コロナウイルス感染についてもっと情報を開示していれば、状況は違っていたに違いない。乗組員の生命と健康を守るために思い切った措置が必要とされていることは、艦長が外部に情報を流すまでもなく、誰の目にも明らかだっただろう。

しかし、軍は艦内の状況を隠そうとした。その結果、艦長は行動を起こさざるを得なくなったのだ。

<2020年4月14日号掲載>

【参考記事】米空母の新型コロナ集団感染で、中国、イランに対する抑止力に穴
【参考記事】ニューヨークを救いに来た米病院船とは?

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