北京の幼稚園で児童にセクハラ? 成分不明の薬投与や針で刺すなど虐待も
11月26日、中国の就学前教育大手RYBエデュケーション(紅黄藍)が運営する北京市朝陽区の私立幼稚園で、園児が針で刺されたり、性的虐待を受けていた疑惑が浮上した。問題の幼稚園前で24日撮影(2017年 ロイター/Jason Lee)
中国の就学前教育大手RYBエデュケーション(紅黄藍)が運営する北京市朝陽区の私立幼稚園で、園児が針で刺されたり、性的虐待を受けていた疑惑が浮上した。急成長する同国の児童保育産業における新たな虐待スキャンダルは、市民の大きな怒りを呼んでいる。
国営新華社通信が23日、この児童虐待疑惑を報じたことを受け、地元警察当局は、同園児童に対して「性的虐待を行ったり、針で刺したり、成分不明の錠剤を飲ませた疑い」について捜査すると表明。25日にはサイトで、河北省出身でLiuという姓の同園で働く女性教師(22)を拘束したと発表した。
また、北京出身でLiuという姓の31歳の別の女を、この件で偽情報を拡散し、社会秩序を乱したとして23日に逮捕したと述べた。
新たな児童虐待事件に対する保護者や市民からの怒りが高まるなか、ニューヨーク証券取引所に上場するRYBエデュケーションの株価は24日、38.4%急落。同社は26日、この幼稚園の園長を解任し、当局に拘束された教師を解雇したと発表した。
地元メディア報道によると、同園児童の保護者は、裸の子どもたちに対して、成人の男が裸で「健康診断」を行う問題行動について、子どもたちから聞いたと語った。一番幼い子どもは3歳だったという。
園側に説明を求めるため23日に幼稚園の前に集まっていた親たちも、成分不明の錠剤を飲まされたり、裸で教室に立たされる罰を与えられるなど、子どもたちから一致する証言が出ていると話したという。
中国では、相次いで発覚する児童虐待事件によって、保育や初期教育産業に対する当局の手ぬるい規制や監督を巡る問題が表面化しており、幼稚園などに通う子どもたちに対する安全確保に大きな関心が集まっている。
RYBエデュケーションは24日、公式のマイクロブログで「今回の件で保護者の皆様や社会に大きな心配をかけたことを深くお詫びする」との声明を出し、園内に設置した監視装置を提出するなど当局の捜査に協力していると述べた。
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